エッセイコーナー
145.世界陸上北京大会私の注目選手  2015年8月31日

世界陸上北京大会が昨日、9日間の熱戦に幕を閉じた。
日本選手の活躍はイマイチだった。外国人選手との骨格や筋肉の質の違い、潜在的身体能力の差をまざまざと見せつけられた今回の大会だった。
私も若い頃は投擲や短距離を多少かじっていた。一応はそれなりの成績も残している。
とはいえ、ローカルレベルの話だが・・・・・・。
そんなこともあって、やはり注目するのは何といっても投擲種目や短距離種目だ。特に男女とも100m・200mが始まると必ずや画面に釘付けとなる。

男子では何といってもウサイン・ボルト(ジャマイカ)選手が一番の注目株だが、ここ最近怪我の為に調子を崩していた。となるとやはり絶好調のジャスティン・ガトリン(米国)選手が有利か。いや待てよ、新進気鋭のトレイボン・ブロメル(米国)選手かアンドレ・ドグラス(カナダ)選手もいいぞ、いや、ひょっとしたらT・ゲイ(米国)選手やAパウエル(ジャマイカ)選手あたりも伏兵か?
予選が始まる前からそわそわわくわくしていたものだ。

予選の様子をみると、やはり下馬評どおりガトリン選手が良さそうだった。一方ボルト選手はそれなりの走りを見せてはくれたが、一時期の圧倒的な破壊力は感じられなかった。
しかしながら結果は違っていた。おそらく、注目している殆どの人は、ガトリン選手有利とみていたと思うが、なんだかんだいってもやはりボルト選手は強かった。100m・200mともその強さを見せつけてくれた。
一時期は末續慎吾選手や為末大選手の活躍で日本短距離界もかなりレベルが上ったと期待したものだが、今大会はふるわなかった。しかしながら桐生祥秀選手や16歳のサニブラウン・ハキーム選手の登場で、日本短距離界の今後が非常に楽しみとなった。

一方、今大会で私が一番注目したのは女子100m・200mだった。
100mは下馬評どおりフレイザー・プライス(ジャマイカ)選手が強かった。それも重そうな髪をなびかせながらも圧勝したその底力は、計り知れないものがある。髪を短くして少しでも軽装に心がければ、ひょっとしたら、不滅の記録、ジョイナー選手の10秒49を破れたのではないだろうか。
ただ今回私が一番注目したのはプライス選手ではない。女子100m決勝の後半、もの凄い追い上げをみせる選手がいた。オランダ代表のダフネ・シパーズ選手である。

彼女は、もともとは7種競技の選手で、前回の世界陸上モスクワ大会では銅メダルを獲得している。子供の頃から短距離が得意だったそうだが、今回はその短距離で勝負に臨んだ。
100m決勝の後半の追い上げをみて、100mよりも200mの方が強そうに思ったのは私だけではないと思うが、やはり結果は的中した。もし、100m金メダリストのプライス選手が出場していればどうなったか微妙だが、それでも私はシパーズ選手が勝ったと確信している。
そして最終日の決勝種目、女子やり投げで、カトリナ・モリトール(ドイツ)選手が最後の最後に67m69cmの投擲で見事逆転の金。
31歳にして世界大会で初の優勝を飾ったことも、実に感動的で印象に残る今回の世界陸上北京大会であった。





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