エッセイコーナー
387.第4回文学フリマ岩手  2019年6月11日

新元号「令和」となって初の文学フリマ岩手(第4回目)が、一昨日の6月9日(日)盛岡市のサンビル7階を会場に開催された。
小説やエッセー、詩歌や評論、古典文学などなど、あらゆるジャンルの出店数は昨年を上回る108店だった。来場者を合わせると約460名の参加者で賑わった。今年で4回目を迎えた岩手会場だが、年々参加者数が増えており、認知度も増しているようだ。

私個人の出店は今回で3回目。「いちのせき文学の蔵」としては2回目の出店となる。
店のデコレートも前回の問題点を克服するなど、進化?しており、今回は目立つようにと店名(一関・文学の蔵)を毛筆で認めた。
場所は主催者側の決定により、今回は東側の窓寄り、会場の入り口からは一番奥の位置にあたる為、客足の鈍さを懸念したが、その反面スペースに余裕があり、ゆったりと構えることができた。

一般客の来場は午前11時から、客足は次第に増えていった。
メインの『ふみくら創刊号』『ふみくら2号』の売れ行きは昨年より倍増し、まずまずの成果であった。
今回の収穫としては、売れ行きもさることながら、他の出店者との交流を持てたことである。当文学フリマに参加する目的は、売上よりも寧ろその点にある。と私は思っている。
我々(一関・文学の蔵)の隣には、福島県いわき市で学習塾を34年間営まれておられる丹野ご夫妻が、子育てなどの共著を持参され、展示しておられた。また、反対側には実に興味深い短編小説やエッセー集を持参した県内在住で北大出身の女性ライターなど、文学の話題に多少触れたか、情報交換などに花を咲かせた。

なかでも、我らと同じ一関市から出店の吉田真童氏との交歓は実に有益であった。
彼はシナリオライターとしての実績もあり、2010年には第3回WOWOWシナリオ大賞優秀賞、第35回創作テレビドラマ大賞を受賞している。代表作は『天下にきらら 幕末少女伝』
また、現在、岩手日日新聞社の電子新聞に『いけころし 伊達男捕物帳』が連載されている。
我ら一関・文学の蔵の編集委員も例外ではないが、地方の文学関連団体の高齢化は如何ともし難く、ジリ貧状態は否めない。彼のような若い人材に期待したいところである。

ただ、今回の文学フリマで一つ残念なことがあった。
前回の第3回文学フリマ岩手に出店されておられた94歳の方が出店されておらず、今年は正式にご挨拶をしたいと思っていたが残念である。年齢も年齢なので、ひょっとしたらと思い、スタッフに尋ねると、なんと、来月開催の第4回文学フリマ札幌にエントリーしているようだとのこと。益々のご健勝を祈念したい。
尚、今回販売した『ふみくら創刊号』『ふみくら2号』とも未だ在庫が残っている。各書店や、世嬉の一酒造内の日本一小さな文学館「いちのせき文学の蔵」でお買い求めいただければ幸いである。
また、来年6月、第5回文学フリマ岩手の開催が決まったようだが、我が「いちのせき文学の蔵」は、今年3月に他界された「一関・文学の蔵」の前会長である及川和男先生の追悼号を出品する予定である。


フォト短歌「私」


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