エッセイコーナー
338.どうなる?サイバーテロ対策  2018年11月17日

最近頻繁にテレビを賑わせている政治家の一人が、衆院内閣委員会で注目を集めている。東京五輪担当大臣である。
サイバーセキュリティーの責任者でもあるとのこと。
委員会では野党から「パソコンを使ったことがない人が何故責任者なのか」と尋ねられていた。
2014年9月に閣議決定され、翌年の2015年1月にサイバーセキュリティー基本法が全面施行された。
それと同時にNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)が設置され、日本の情報セキュリティー対策(サイバー攻撃の未然防止など)として重要な役割を担う機関である。云わば情報分野に於ける最先端組織である筈。いや、でなければならない。

そこの組織を統括する責任者が、パソコンを使ったことがないとはあまりにも信じがたい事実だ。
おどろきもののき山椒の木だ。
勿論、パソコンをある程度使いこなせるからといって、超専門的で特殊な分野であるセキュリティーの問題を解消できる筈もない。
歴代の五輪担当相4名に至っても、失礼だがパソコンに精通してそうな人物は見当たらない。
その中でも一番詳しいであろう丸川珠代元五輪相に至っては、昨年2月、公式ホームページが何者かにハッキングされ、内容が改竄されたとのことである。
当時、丸川氏は政府のサイバーセキュリティ戦略本部の副本部長を務めていた。

公式ホームページの一部が改竄されたとのことだが、そのハッキング技術は低レベルのものだったとのこと。
SEO対策上、優位とされるサイト編集ソフトのWordpress(ワードプレス)を利用していたようだ。
私も以前、Wordpressで作成したブログを急遽、閉鎖に追い込まれると云った苦い経験がある。
元々このWordpressはオープンソースであり、責任の所在が不透明であることに加え、脆弱性が指摘されていた。 

2年程前、各国の首脳や経済界の大物たちが、自国の租税逃れの為に、合法を盾に隠覆していた問題、所謂タックスヘイブンの問題が一気に明るみに出て世界を震撼させた。その情報流出の原因となったのがこのWordpressプラグインの脆弱性にあると指摘された。
PHP言語を習得したWebクリエーターたちが集い、自由度の高いブログソフトウエアを開発し、無料で利用者に提供している有り難いフリーのソフトなのだが、いざ危険にさらされた場合に、フォローの責任(性)が発生しない。と云った難点がある。

余談はこのへんにしておき、
前出の元大臣が、多少パソコンをカジッているとはいえ、せいぜいこの程度のものであろうことは想像に難くない。
日本政府のサイバーセキュリティーの最高責任者は官房長官。事務方の責任者はNISCのセンター長。サイバーテロ対策の責任者は国家公安委員長だと以前聞いたことがある。
失礼だがパソコンに精通していそうな感じは全く受けないと云っていいのではないだろうか。

なにも、閣僚が皆パソコンのスペシャリストである必要は全くないが、せめて、セキュリティー対策の長(責任者)ぐらいは、部下に全てを押し付けるのではなく、陣頭指揮をしっかりととれるような人材を選ぶべきではないだろうか。
AIの目覚ましい進歩に伴い、Net環境の複雑化により、情報分野の安全性、重要性が問われているなか、遅れを取っている日本は、早急に強化する必要がある。
2年後に迫る東京五輪の成功も、その双肩にかかっていると云っても過言ではないのではないだろうか。


フォト短歌「あからめく」  

「最高情報セキュリティ責任者」(CISO)はなぜすぐ辞めるのか>>


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