エッセイコーナー
286.第16回新春短歌大会(奥州市)  2018年1月25日

先日の日曜日(1月21日)、奥州市水沢区の奥州市民活動支援センターを会場に、第16回新春短歌大会が行なわれた。
私は今回が3回目の参加となる。鷹觜真智子さんを選者に、奥州市内外から40首の応募があった。
私はいつもながら時間の都合上午前中のみの参加であり、表彰式の様子を一度も覗ったことがない。
幸いにも前回は互選賞に選ばれ、今回は入選を果たしたと云うことで、結果表が届けれた。
その結果表を確認すると、一昨年も当サイトで紹介したが、地元水沢区にお住まいの高橋市次郎(99歳)さんが「秀逸」に選ばれていた。

生かされて生きながらへて吾白寿生命尊しひたすら生くる

もの凄く存在感のある一首だ。天命を十ニ分に知り尽くされた尊老にのみ許された実に重く深い短歌である。
三桁の大台はすぐそこ。
会場では真っ赤なジャンパーを羽織り、立ち居振る舞いはとても白寿とは思えない程軽やかであり、声の張りや滑舌も実にしっかりしておられた。
来年は「ももとせ」の一語の入った一首が披露されるのではないだろうか。

優秀賞
夢一つ捨てると書いた鉛筆をセキセイインコ足で転がす   佐藤時雄さん(江刺区)
年年にひとり思へり十二月八日の朝の校庭の雪       阿部スミ子さん(胆沢区)
不登校気味の生徒の年賀状勤続十年になりました      高橋忠徳さん(水沢区)

秀逸
生かされて生きながらへて吾白寿生命尊しひたすら生くる  高橋市次郎さん(水沢区)
燃え残る祭りの炎を囲みたる裸男に笑み甦る        菊田顕さん(水沢区)
正月に帰れぬといふ子の電話盆まで吾の楽しみ伸びぬ    千田マス子さん(胆沢区)

因みに私の出詠歌は、今年の年賀状の裏面を飾ったフォト短歌の一首である。


フォト短歌「竹杖」  


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