エッセイコーナー
497.吟行会  2020年6月22日

昨日、久方ぶりに短歌「游の会」の歌会が行われた。
新型コロナの影響で今年の3月から約3か月間、游の会では歌会を中止していたが、移動自粛の全面解除もあって、約3か月ぶりに再開することになった。
游の会では例年6月に吟行会を開催しており、昨年は天候が大荒れとあって中止を余儀なくされた。従って2年ぶりの吟行会となるが、実は私、游の会に入って以来いまだかつて吟行会に参加したことがない。2年前に前会長の逝去により、私がその後任に就くことになったこともあって、御用繁多だが出席しない訳にもいかず、今回が初の吟行会参加と相成った。

短歌「游の会」では毎月第3日曜日の歌会に、前もって歌稿を2首提出しており、地元紙にも毎月掲載されている。
吟行会では1首、現地で詠み、残りの1首は後日提出すると云った段取りだが、現地で詠むのはなかなか一苦労である。
短歌を詠もうと意気込んでも、なかなか浮かんでこないものだ。無理に詠もうとすればするほど、単なる言葉の羅列になりやすい。
何かを見て感動した時とか、ふとした時に、自然発生的に浮かんでくるものが自然であると私は解釈している・・・。

今回は西行祭短歌大会等でいつもお世話になっている中尊寺を訪れ、ご本尊への参拝を済ませてから、歌の種を探しに境内を散策した。
当初は、月見坂の中腹にある西行の歌碑を拝むつもりだったが、游の会のメンバーは高齢者が多く、歩行での移動はかなりきつい。結局スケジュールの都合もあって断念することになった。
私は地元の人間だが、正直云って月見坂を歩いたのは約50年ぶり、小学校の遠足以来である。
勿論当時は西行の歌碑「きゝもせず束稲やまのさくら花よし野のほかにかゝるべしとは」を訪ね、束稲山を遠景に眺めながら西行の歌碑を目にした筈だが、如何せん当時は全く和歌に興味はなかった。
地元なのでその気になればいつでも行けるが、今迄その情景を眺めたのは夢の中だけだった。近いうちに是非とも現実のものにしたい。

その後中尊寺を後にして、泉橋庵でウナギではなく前沢牛スタミナ定食(とても美味しい)を食べ、毛越寺近くの平泉文化遺産センターの庭園で歌会が始まった。
各自捻り出した1首を披露しあい、参加者からの評を頂戴した。游の会では優劣を決めることはしない。
私は初の参加と云うこともあり、あまり気乗りはしなかったが、意外と楽しい会であった。
また今回、北上市から元・岩手県歌人協会副会長の佐藤怡當先生もお見えになり、元気そうなお姿を拝見し、とても安心した次第である。


フォト短歌「ひらいずみ」  


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