エッセイコーナー
227.愚行蛮行あれこれ  2017年2月4日

■最悪のシナリオ
力ずくで押さえ込もうとすればする程、反発を買い、軋轢を生むばかりなのだが、何を勘違いしたか強硬な姿勢を崩そうとしない。
テロを抑止するとのことだが、逆にテロを自ら育てようとしているようにさえ見える。まるでバイオハザードのアンブレラ社のようにだ。
個人資産、ゲンナマは腐るほどあるのだろうが、それを更に増やし、私腹を肥やそうとする為なのか、何らかの思惑がありそうにさえみえる愚行だ。このままではひと悶着、ふた悶着、いや多々悶着があるのは火を見よりも明らかだが、最悪のシナリオが起こり得る可能性は極めて高い。

大統領就任直後の支持率は、調査開始以来最低を記録したとのことだ。
トランプ大統領を肯定的に評価する国民はたったの36%。また、フランス国民の77%、ドイツ国民では78%、同盟国のイギリスは国民の約80%が「悪い大統領になる」と回答しているとのことだ。
果たして日本の支持率は如何に?
貿易摩擦をめぐり、あれだけ日本が問題視されている発言を耳にすれば、当然90%を超えるのではないだろうか。
もはや対岸の火事、高みの見物では済まされない事態にきているのではないだろうか。アメリカ国民の常識を信じたい。

■最低の横領事件
横領事件に最低も最高もないが、とても許し難い横領事件が発覚した。
東日本大震災で両親を失い、孤児となった当時9歳の小学生を甥に持つ母方の叔父が、未成年後見人として選任され、普通ならば成人する迄責任を持って面倒をみる筈だった。
まともな人間なら誰しも、10歳にも満たないこどもが両親を失ったことに対して、心底から不憫に思い、慰めてやりたいと思うのが当然であろう。
ところが後見人となったその血縁関係にある叔父は、一時的には多少不憫に思ったにしても、それ以上にお金に目がくらんだようだ。
亡くなったご両親が、自分たちの命と引き換えに、息子の為にと残した預貯金(6,800万円)を着服したとのことだ。

本来であれば、震災孤児となった血を分けた甥が、将来使う為の大切なお金を、その甥の為に使うでもなく、自身が営む飲食店の開業資金や高級車の購入資金、また、毎日のように寿司店に通うなどの贅沢三昧に明け暮れていたと云うのだ。
許し難い蛮行である。
仙台地方裁判所の小池健治裁判長は、「未成年後見人の職務をわきまえず、甥の将来の為の資金が失われ、多大な悪影響を与えた」として懲役6年の刑を云い渡した。
預貯金6,800万円のうち、ご両親の死亡共済金以外に災害弔慰金などが含まれているとのことだが、その災害弔慰金のなかには、孤児となったこどもたちに少しでも役立て欲しいとの善意の気持ちが含まれている。

此処平泉でも、8月16日の送り盆には、毛越寺の浄土庭園を会場に法灯会が行われているが、大泉が池に浮かぶ灯籠に寄付を募り、その経費一切を毛越寺が負担し、集まった寄付金全額を孤児となったこどもたちに寄付している。
我々の思いの一部も、高級車の購入資金、ウニやイクラなどの寿司ねたに消えたかもしれない。
科刑は当然だが、更に許し難いのは、エアガンで打ったり殴ったりの暴力を繰り返していたことだ。
理由はどうあれ、両親を失い、失意のどん底にあり、心を痛め、傷き、力のない小さなこどもに暴力を振るうなどと云うのは、全くもって許し難い。
重刑に値する。

東日本大震災では120人もの孤児を出し、それぞれ後見人がついているとのことだが、勿論今回のような不逞の輩がいる筈はないと信じている。
両親を失い、失意のどん底にあり、心を痛めているこどもたちの為だけを考え、後見して頂きたいものだと、ただただ願うばかりである。
不寛容な社会になったものだと嘆く昨今だが、しかしながらやはり許せるものと許せないものがあると云うのが、現実であり、真実であるのかもしれない。


フォト短歌「孤狐」  


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