エッセイコーナー
6.非常識な輩  2008年10月24日

私は若い頃から渓流釣に魅了され、わざわざ大学も渓流釣の本場である北海道に決めた経緯がある。当時、釣の先輩からよく聞かされていた話に「ゴミは絶対に持ち帰ってこいよ」であった。
自然環境に配慮し、釣り人の最低限のマナーだと今でも思っている。歳月が経って自然に帰るものならばまだしも、半永久的に残るような缶やプラスチック製の物、ビニール製の物などは絶対に持ち帰らなければならない。

ただ、残念な事に、最近ではこの非常識な行為を目にする機会が増えてきている。非常に残念な事だ。
川原で家族水入らずで「芋のこ会」も良いのだが、後始末をちゃんとしないで帰る連中もいる。子供が知らずに捨てたのであれば、親が注意をするのが当然のこと、その親自身が平気で捨てるバカたれもいる。そんなバカ親を見ていれば、子供もバカたれになるのは当然だ。バカたれの連鎖である。

以前足繁く通っていたゴルフ練習場でもそんな光景を良く見かけたことがある。行った経験のある人ならよくご存知だと思うが、打席練習の直ぐ後ろのテーブルに空き缶やゴミをそのままにして帰る常識のない人らが実に多い。「金払ってんだからいいじゃね~か」と思っているのだろうが、単なる傲慢なだけだ。
屑籠がすぐ近くにあるじゃないか、入れて帰れよ。
勿論ゴルフ練習場だけじゃない。電車、喫茶店、レストラン、コンビニ等々何処であろうがゴミを屑篭に入れるくらいのことは最低限のマナーではないだろうか。

先日、行政区の秋行事の1つである一斉清掃があった。
毎年、毎回目に付いて激怒するのだが、空き缶のポイ捨てや、挙句の果てにコンビニ弁当の残骸まで走行中にポイ捨てしている。何とも情けない、まったく許せない行為である。こんなふしだらな行為に対する罰則規定は無いのだろうか、ちょっと調べてみることにした。

日本における罰則規定は平成12年10月1日に改正になった「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の16条に「何人もみだりに廃棄物を捨ててはならない」とあり、その罰則は「5年以下の懲役もしくは1千万円以下(法人には1億円まで加重ができる)の罰金」とある。
また、監視体制も人工衛星を使ったり、ここ一関市でも先日の地方新聞に載っていたが、上空から廃棄物の不法投棄を監視する、県のスカイパトロールがヘリから写真やビデオ撮影をして、実際に調査もしているようだ。
もっともその対象になっているのが大型の不燃ごみだろうが、空き缶とて同じ不法投棄には違いない。

また地方自治体の条例では、どのような罰則規定が設けられているのだろうか。
ここ一関では特に罰則規定を設けていないようだが、他の地方自治体では罰則規定を設けているようだ。
通常、空き缶のポイ捨て行為は軽犯罪法でも処罰の対象にされている。
罰則は「拘留又は科料(1万円以下)」となっているものの、軽犯罪法のみならず、前出の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が適用され、「5年以下の懲役もしくは1千万円以下(法人には1億円まで加重ができる)の罰金」が科せられる可能性が非常に高い。

名峰富士山もこのポイ捨てゴミに悩まされているのが有名な話だが、世界遺産の登録へはこの問題を解決しなければ前に進めないだろう。
一方、以前フジテレビ系「奇跡体験!!アンビリバボー」にも取り上げられていた、岩手県紫波町にある蟠龍寺のご住職とその愛犬の物語だが、その主人公の名は『もも子』、ご住職と散歩の途中に、ご住職がポイ捨てされた空き缶やゴミを拾っている姿を見ているうちに、しだいに『もも子』もポイ捨てゴミを口にくわえるようになったんだそうだ。
何とも微笑ましい話である。

こんな微笑ましいエピソードでちょっとは救われるのだが、現実に戻れば何とも情けない思いである。
本来であれば罰則規定云々よりも各人のモラルの問題であって、その各人が常識を持って行動するのであるならば、自ずと人が人を罰するなどと嘆かわしい事をしないで済むのだが。・・・

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