エッセイコーナー
352.香港九龍游々紀行「シャンカンの旅情にふれて」後編  2019年1月21日           前編>>

1月13日(日) 挙式
香港式結婚式を、ホテルから徒歩約10分の場所にある尖沙咀婚姻登記処で行われた。
日本とは異なり、弁護士が間に入り誓約書にサインをすると云った内容だった。
式場に入る前、入ってから、式場から出た後も記念撮影が暫く続いた。ご当地の人たちはかなり写真が好きなようだ。
私はどちらかと云うと風景写真を好むが、影響されたか、人物写真にも多少の興味が湧いてきたのだった。

結婚式も無事に終わり、後はご親戚との宴会が夕方にあるとのこと。それまで多少の時間があったので、香港島に渡り、観光することになった。
ご両親やご親戚と一旦別れ、昼食にワンタン麺を食べ、フェリーに乗り込み、香港島へと向かった。
ヴィクトリア・ハーバー沿いを散策しながら暫くすると、香港政府が入っているビルが目に止まった。門の形をしたビルで、左側が少し開いている。「門戸を開いて皆を受け入れる」と云う意味があるそうだ。
政府ビルの周辺には摩天楼のようなビル群が所狭しと屹立している。香港は超高層ビルが多い。

その後一旦ホテルに戻り、親類一同が待つ宴会場へと向かった。息子からは、親類たちだけと云うことで30名前後だろうと聞かされていたが、会場に着いてみるとその倍はいただろうか。
日本で云えば、さしずめ披露宴と云ったところか。
香港式の宴会が始まった。
円卓を囲み、小豚の丸焼きやワニの料理など、沢山の珍しい料理を堪能しながら実に楽しいひと時を過ごした。
昨日は昼食と夕食、本日は宴会での夕食と、ご両親にはすっかりお世話になってしまった。本当に感謝している。

フォト短歌「家族」

1月14日(月) 観光三昧
今日は観光の一日。
午前中はフェリー乗り場近くの大型ショッピングセンターでお土産を購入しに入った。
高級品がずらりと並んでおり、お土産に出来そうな品物がなかなか見つからなかったが、広い店内をぐるぐるとめぐり歩きながら探すと、なんとか手頃な価格で買えそうな店を発見。
暫らくお土産探しに時間をさいた為か、だいぶお腹が空いてきた。
お土産を抱えながら1Fの「點一龍」に入ってみることにした。天心料理の店だったが、なかなか美味しかった。

腹ごしらえを済ませ、九龍、香港島を観光するために、天井がオープンの2階建てバスに乗り込んだ。
香港のビル群を縫うように、風を感じながら見て回った。それにしても高層ビルが多い。
前述したように、その背景には世界でも屈指の高さを誇る地価額にあると思われる。ビジネスビルのみならず、一般のマンションも超高層が多い。正しく摩天楼である。地震大国日本ではなかなか難しいように思えるほど細く長い。



そうこうしているうちに、予約してあったレストランの予約時間が迫ってきた。急遽2度目のフェリーに乗り込み、ホテルがある対岸に渡った。予約してあるレストランは、28階にある「天外天」香港のとある大学が運営しているとのこと。
香港の夜景を鑑賞しながらのディナーはまた格別であった。料理の美味さが更に引き立つようだった。

その後ホテルに戻り、ヴィクトリア・ハーバー沿いのライトアップや光のショーを観賞した。
実に感動的であった。
香港は霧に覆われることが多いと聞くが、滞在最終日の夜、幸いにも霧が晴れてくれた。香港の女神が、微笑んでくれたのではないだろうか。
その後息子たちはヴィクトリア・ピークに向かい、「100万ドルの夜景」を見に行ったが、私は疲労の蓄積もあり、ホテルに残り、帰国の準備に取り掛かることにした。

フォト短歌「百万ドルの夜景」

1月15日 帰国
朝7時半にホテルを出て、タクシーに乗り込み、一路香港空港へと向かった。
滞在5日間のうち最終日の今日、初めて天候が悪化し、雨に見舞われた。観光の日と重ならなかったことは実にラッキーである。
香港空港は世界一の広さを誇るハブ空港だ。空港の敷地内を電車で移動するほど、本当に広い。

今回の渡航は息子の慶事の為だったが、時間の許す限り香港旅行を満喫させていただいた。
当地でなければとても口にすることが出来ない珍味を十二分に堪能し、特にライトショーをはじめ100万ドルの夜景に心底から感動を覚えた。とても素敵な4泊5日の旅であった。

帰りの便に乗るまで、若干の遅れはあったものの、何とか無事に乗り込むことが出来た。
日本から来る時は4時間半ほどの長旅だったが、帰りは4時間もかからず、快適な空の旅で、知らぬ間に成田空港に着いていた。
スカイライナーで上野まで移動し、休む間もなく新幹線に乗り込み、予定よりも早く一関に着いた。
その後タクシーで自宅まで移動。帰りのタクシーは実に快適だった。安心して乗ることができた。
と云うのも、香港のタクシーはカーチェースさながらの猛スピードで激走する。スリルを味わうと共に恐怖感を覚えたものだが、今ではそれも楽しい思い出の一つとなっている。

 
フォト詩歌「シャンカンの夜」

最後に
出不精の私にとって、海外渡航となると、ある意味、苦行か荒行に近い。然しながら今回、息子の慶事とあってそんなことは云っていられない。
渡航の4日前には38度を超える熱に見舞われるなど、最悪の状態だった。
幸いインフルエンザではなかったことに安堵の胸を撫で下ろしたが、前回の台湾渡航の折は3日前に足を負傷するなど、万全の状態とは縁遠い海外渡航に、やはり「しぶしぶ」と云った感情の念が、形をなし、現象として現れたのではないかと、今更ながら思い、反省している。

然しながら結果的には、香港島の絶景に心を奪われ、当地の美味なる料理を十二分に堪能したことは云うに及ばないが、それより、何より、縁あって、心より私達を歓待してくれたご両親や、ご親戚一同の心温まる優しさ、慈愛の心に触れたことが一番の悦びであった。

前編>>


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