エッセイコーナー
353.『ふみくら第2号』発刊  2019年1月24

昨日、関係者宛に『ふみくら第2号』の発送を滞りなく終えた。
『ふみくら第2号』は、一関文学の蔵30周年を記念し、年刊誌として昨年2月に発刊した創刊号に続くもの。
今号は世界遺産毛越寺の延年の舞(藤里明久貫主)の論考や、柳の御所を囲む堀や池を満たすための導水路として、平安時代末期に企画開削されたと云う照井堰疎水(照井土地改良区小野寺道雄理事長)との関わりなど、歴史的考察や詩、短歌、俳句、エッセーや随筆など、地域に根ざした文化誌として、岩手県南を中心としたオールジャンルの文芸が1冊の中に収められている。
定価600円(消費税別)、発行部数は700冊。早目にお買い求めいただきたい。

<発売場所>
  (株)北上書房
 (株)さわや書店
 日野屋ブックセンター
 小原書店
 一BA(いちば)
 一関市役所売店
※いちのせき文学の蔵は現在耐震工事のため入館できないが、同蔵内の「酒の民俗文化博物館」受付にて販売している。
また、今年6月9日(日)盛岡市で開催の「第四回文学フリマ岩手」にも出品予定なので、そちらでも購入可能。

目 次
扉のことば               佐藤 晄僖(いちのせき文学の蔵 館長) P1
詩「鷹」                野田 隆二(医師・産婦人科野田) P4
伝え流れる清流 照井堰疎水       小野寺 道雄(照井土地改良区理事長) P6
延年の舞                藤里 明久(毛越寺貫主) P12
この世の全てをオドリをもって供養する 小岩 秀太郎((公社)全日本郷土芸能協会理事・縦糸横糸合同会社代表)P17
リトアニア合唱交流の旅       阿部 興紀(リトアニア訪問合唱交流団団長・東日本合唱祭初代実行委員長)P22
俳句「青岬」             千葉 百代(「小熊座」・「人」)  P26
忘れ得ぬ関中四ヶ年の生活       阿部 美樹志(工学博士) P28
映画館今昔              松本 健樹(一関シネマプラザ1・2経営者)  P34
石川啄木と一関             佐藤 竜一(作家・岩手大学特命准教授) P38
短歌「浮游」             伊藤 英伸(まひる野会・游の会) P41
  「鈴虫」              吉田 英子(日本歌人クラブ・岩手県歌人クラブ) P42

*わが心の一関*
カッコウやヨタカとともに       遠藤 公男(動物文学者・宮古市在住) P43
夢の街、一ノ滝市            米地 文夫(岩手県立大学名誉教授) P46
一関一高二九会             星 亮一(作家・郡山市在住) P49
詩「渾然」               千葉 澪奈(県立一関一高在学) P52
光瀬龍と一関              立川 ゆかり(作家・「天気図」主宰) P55

*エッセー・随筆*
加藤楸邨の句碑「邯鄲」に思う      佐々木 邦世(中尊寺仏教文化研究所 所長) P59
私の、グリーンツーリズム考       伊師 正男(日本世間学会会員・元国立病院歯科医師・一関市舞川在住)P63
「龍田」をめぐる冒険          千葉 万美子(一関喜櫻会副会長・文学の蔵世話人) P66
初めての作品は「名探偵荒馬宗介」     馬里邑 れい(作家・足利市在住) P69

◇文学の蔵ものがたり◇          及川 和男 編(文学の蔵会長・作家) P73
編集を終えて              畠中 祥夫(ふみくら編集長・前富士大学教授・元一関一高校長) P72

表紙絵                渡部 吟子  
カット                佐藤 範子

私は短歌8首「浮游」(P41)を収載。
因みに8首の頭文字には簡単な暗号を埋め込んだ。 フォト短歌として以下の写真で紹介したい。

フォト短歌「浮游」  


追 記
『ふみくら創刊号』及び今回の『ふみくら第2号』も、執筆者への原稿依頼から文字起こしまで殆どが及川先生の手作業によるもの。
我々世話人が発送作業に集まったものの、宛名書きも既に、及川先生直筆の封筒やパッケージが用意されていた。
本当に頭が下がる。

また、出来上がった本が50冊づつ梱包されており、私は普段のやり方で包み紙をバリバリと破りポイと捨てようと思ったが、いちのせき文学の蔵館長であり、現・一関商工会議所会頭の佐藤晄僖さんは包み紙を丁寧に剥がされ、綺麗に折りたたんでおられた。
お尋ねすると、紙類の資源ごみに出すとのこと。私は自分を恥じた。頭が下がり、心底から感銘を受けた。
北上市にお住まいの心の師、高橋静雄さんもそうだが、すぐれた人格の持ち主であり、経営者として、人の上に立つ者として手本になることの重要性、大切さをまじまじと思い知らされた。
世嬉の一酒造農家レストラン「さん色亭」の従業員の接客対応をみても、組織のトップの心意気、誠実さを窺うことができるのではないだろうか。


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