エッセイコーナー
183.犬の十戒   2016年4月15日

熊本で大きな地震があった。
震源の深さ約11km、マグニチュード6.5、最大震度7の大地震が14日から15日の未明にかけて起こった。
今朝の時点での死者数9名、避難者数は約4万5千人。怪我人の数は約860名との発表があった。
我々東北の人間は幾度となく経験しているが、嘗てあまり経験のない場所での大地震に、住民の方々は本当に恐ろしかったと思う。
まずもって心よりお悔やみとお見舞いを申し上げたい。

5年前の東日本大震災では被害があまりにも広範囲に及び、行方不明者数も凄い数だった。
その為、捜索には多くの警察官や自衛官、消防士、地元消防団員らが瓦礫の中を一心不乱に探しまわった。
津波の被害はあまりにも甚大であり、あまりにも強烈だった為に、行方が掴めたにしても殆どが心肺停止の状態だった。その捜索に大きく貢献したのが捜索活動の訓練を受けた警察犬であった。

犬の嗅覚は凄い。
先日、埼玉県東松山市で所在不明(女性)の捜索のため、警察犬の出動要請があった。出動したのは「アルノルト・フォム・マイネ・ヴンシュ号」と云う11歳雄犬のシェパードだった。
東松山署によると、3月15日午前中、川島町の女性が寝間着姿で所在不明になっていると家族から通報があり、捜索したが夕方になっても見つからなかった。
それを受けての出動だったが、なんと僅か10分で女性の居場所を探し出したそうだ。実に利口で賢い。

我が家の愛犬ロッキーが亡くなって1年近くになる。
裏山の一角に小さな墓石を置き、その下で眠っているが、私の心のなかでは今でもしっかりと生きている。16年間、毎日毎日、雨の日も晴れの日も雪の日も一緒だったのだから。

「犬の十戒」と云う詠み人知らずの詩があり、犬の立場、犬目線で飼い主に語りかける10項目の言葉がある。
そのなかに、「私を信頼して欲しい、それが私にとってあなたと共に生活できる幸せなのだから」との一文がある。
飼い主と愛犬とは深い絆で結ばれ、互いに心底から信頼し合わなければいけない。
犬は受けた恩を一生忘れないと云う。また、いつかその恩を返そうとする。我が家でも過去にその返報行為とでも云おうか、不思議な体験を今でも決して忘れることはない。

犬たちは飼い主の病気を教え、我が身を犠牲にしてまでも飼い主を救おうとする。
「飲水思源」「報恩謝徳」犬たちは忠実で愛情深い動物であり友達である。だからこそ、殴ったり、いじめたり、罰として閉じ込めたりしては決していけない。
我々飼い主も、犬たちの期待に応えるべく、報恩謝徳の精神を決して忘れてはいけないのではないだろうか。


犬の十戒 フォト短歌「ロッキーと桜」  
↑犬の十戒(原文+日本語訳)


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