エッセイコーナー
82.大切な一枚のカード  2014年6月30日

私の財布は、日本銀行券にはあまり縁がないようで、入っている物と言えば殆どが、重くなる一方の硬貨や、カードか領収書である。それもカード類はかなりな数にのぼる。
DVDレンタル用のカードやクリーニング屋さんのカード、家電屋さんのカードや単なるポイントカードなどなど、カードだらけと言っても過言ではない。なので財布は常にパンパン状態である。
他の人が見れば、「随分金が入っていそうだな~」などと誤解を招きそうだが、決してそんなことはない。
なので新たなカードは願い下げと言いたいところだ。
そんな折り、厚紙で出来た手製の一枚のカードが届けられた。通常であれば、中身をろくに確認もせずにハサミでチョキチョキと切って、ポイッと捨てるところだが、このカードだけは違っていた。

決してカメラテクニックやセンスがある訳ではないが、下手の横好きで始めたカメラで、撮りためた写真に拙い短歌を詠み、それらをコラボしたフォト短歌。時にはそれに下手な詩も加えたフォト詩歌。
更には拙文を並べ、フォト短歌集「糊口の杜」と題して一冊の本に纏めてみた。
それをここ数年、岩手県北上市にある日本現代詩歌文学館の篠弘館長による短歌実作講座を受講し、勉強させて頂いていることから、その御礼も兼ねて拙著一冊を謹呈させて頂くことになった。
私にとっては初めての上梓ということもあり、内容は拙いものだが、思い出に残る作品であり記念となる一作である。

嬉しいことに、この謹呈に対する証しとして、日本現代詩歌文学館の会員証が届けられたのだった。
また更に嬉しかったのは、当館担当者の高橋さん肉筆の礼文が添えられていたことだった。
日本現代詩歌文学館を訪れる際、その会員証を提示することにより、有料の特別企画展などは無料。更には年3回発行の館報(発送料別途)も無料で提供される等の特典付きであった。
特典の利用云々はどうあれ、実に嬉しいことである。私にとっては記念すべき大切な一枚のカードとなった。

日本現代詩歌文学館
http://www.shiikabun.jp/

住所:〒024-0093  岩手県北上市本石町2丁目5-60
電話:0197-65-1728

開館案内
●開館時間
 閲覧室 9時~17時
 展示室・井上靖記念室 9時~17時
 講堂・会議室・和室 9時~17時(最大延長22時)
 山口青邨宅(雑草園) 10時~16時
●休館日
 毎週月曜及び年末年始(12月28日~1月4日)
 ※4月~11月の月曜日は、展示室と井上靖記念室、山口青邨宅のみを公開。
●展示観覧料
 ・特別企画による展示観覧料は別に定めます。
 ・常設展と井上靖記念室、山口青邨宅は無料

日本現代詩歌文学館ブログ「詩歌の森日記」
http://shiikabun.blogspot.jp/


ロックミュージシャンであり、シンガーソングライターの浜田省吾さんの歌詞の世界観、特に『悲しみは雪のように』は、敬愛する詩人・吉野弘(第5回詩歌文学館賞受賞・故人)さんの『雪の日に』に、インスパイアされてできた曲だと云われている。私にとっても思い出の曲だ。


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