エッセイコーナー
231.学校給食無料化を  2017年2月18日

子供の相対的貧困率は1990年代半ばより上昇傾向にあり、子ども・若者白書2014年版によると、日本における子どもの相対的貧困率はOECD加盟国の中で10番目に高く、先進国の中では突出しているとの指摘だ。
昨今、子どもの貧困問題に一石を投じ、社会運動のトレンドになりつつあるのが「子ども食堂」である。
育ち盛り、食べ盛りの子どもたちが、貧困によって十分な食事にありつけない状況にあり、その支援のために無料または低料金の食事を提供している。

NPO法人が主体となり、ネットワークも全国に広がりつつあるようだ。ただ問題は利用者が限定されること。
貧困のどん底にある家庭では情報手段を持たないために、子ども食堂の存在すら知らない人たちがいるとのことだ。かりに存在を知っていたとしても、足を運ぶことが困難な人たちもいる。
ではどうしたらよいのか。

対策の一つとして、給食費の無料化が考えられる。
自治労の調査結果(2016年11月)によると、全国の市町村の行政区の中で、224カ所の自治体で給食の無料化及び補助があると報告している。

また、給食費の会計方法については、自治体が行う公会計化に取り組む自治体が510カ所。
全国平均では29.3%が公会計化を採用している。
我が岩手県をみると、公会計化に取り組む自治体が21カ所。
割合では63.6%と全国で5番目に高い。ただ、残念なことに、給食無料化及び補助については1カ所も該当する自治体がないとの結果だ。他には大阪府と大分県の3府県のみである。

2013年7月、学校給食の無料化に取り組む栃木県大田原市のアンケート調査の結果が公表された。
それによると、無料になった給食費分の使途について、食費などの生活費に55%。
子どもの習い事や部活費に35%との結果だ。
今後の方向については、廃止希望が15%、それに対して62%が継続希望と答えている。

太平洋を挟む我が国の同盟国では、過去に類を見ない強烈なキャラクターの人物が指導者となった。歯に衣着せぬ発言と、有言実行を頑なに固持する強烈な姿勢に、世界各国は鬼胎の念を抱き、戦戦兢兢とする空気に包まれている。
そんな状況のもと、取り巻く経済も不安定化が懸念され、二極化が更に進むのではないかとの声もある。

それにより、家庭の貧困化が更に進み、将来の希望を担うべき子どもたちの更なる貧困化が、益々助長させる可能性も否定できない。その結果、空腹に晒されて行き着く先に、非行、犯罪に結びつく可能性が高まるのではないだろうか。
その抑止のためにも、早急に、真剣に、給食費の無料化等を検討していただきたいと思う。


フォト短歌「みどり」  

圧倒的な絶望、「子どもの貧困」の現場を歩く>>


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