エッセイコーナー
547.幻の100キロ  2020年11月16日

本来なら昨日、ベンチプレスの記録会を開催する予定だった。
今年の9月下旬頃、北上市在住の岩崎実(80歳)さんより電話があった。「コロナ禍のもと、疲弊する現状になんとか元気を与えたい」との内容だった。
岩崎さんの体重は現在66㎏。年齢が傘寿の80歳にも係わらず100㎏以上のベンチプレスが出来る。
勿論闇雲に挙げるのではなく、世界パワーリフティング連盟(IPF)の厳格な正式ルールに則っての記録である。
おそらく世界で、この年齢、この体重で100㎏を挙上できるのは岩崎さんぐらいのものだろう。
出来ることなら記録会を開きたかったが、ここ数日、岩手県内でも感染者が急増している。已む無く中止せざるを得なくなったのである。

これまで岩手県パワーリフティング協会の役員らが準備を進めてきたが、本当に残念でしかたがない。
最終的に中止を決定したのは2日前の金曜日だったが、決行すべきだったか、中止の決定で良かったのか、未だその迷想は続いている。
不本意ながら最終的に中止を決めた要因は、3日前の木曜日、医師ら数名による吞み会でのクラスター発生が決断を後押しした。ただ彼らを恨むつもりは毛頭ない。医療現場の最前線でコロナと戦っている。致し方なしである。
そんな最中、自宅に戻ると、感染者への誹謗中傷や偏見をなくす為に作られたシトラスリボンバッチが届いていた。
明日から胸にシトラスリボンバッチを付けて歩こうと思う。
因みにバッチの発送元は、シトラスリボン運動に賛同し、活動に参加している静岡県浜松市の「こまたす推進プロジェクト」からだった。

フォト短歌「岩崎実さん」
 


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