エッセイコーナー
553.財政破綻論者とMMT論者の激論を地上波で!  2020年12月12日

スマホ料金の値下げは実にありがたい。
今迄「高い、たかいな」と思いながらも仕方なく使っていたが、非常にありがたい。
菅総理の公約の一つが早速現実のものにそうだ。実にありがたい。
庶民感覚をしっかりと理解した総理であると、今後に期待したい。
ただ、一方で、医療崩壊を招く勢いで感染拡大が止まらない新型コロナ。やはりGoToキャンペーンは中止にすべきではないだろうか。GoToによる感染拡大との因果関係、エビデンスは無いとの主張だが、人の移動や、密になっての飲食がクラスター発生の最大の要因であることは周知の事実である。
勿論それによって損害を被った企業や個人への手当は十二分にやる必要がある。

また、一昨日のニュースを聞いて非常にがっかりしたことがある。
75歳以上の高齢者を対象に、医療費の窓口支払いを1割負担から倍の2割負担に引き上げるとのこと。
「年間所得200万円以上を対象」との制限を設けるようだが、高齢になれば介護施設への入所や、病院に通う機会も増える。内科のみだった通院が整形外科や眼科、耳鼻科や皮膚科など、若い時より遥かに病院のお世話にならなければならない。年齢とともに足腰は衰え、病院に通うのにも大変な状況となる。家族などへの負担も多くなり、それに伴い出費も多くなる。
そこに、更に医療費を上げると云うのは酷な話だ。
コロナ禍のもと、ただでさえ生活が苦しくなっていると云うのに・・・。

年金は下がり、医療費負担を上げると云うことは、身動きの取れない年寄りに益々負担をかけ、邪魔者だと云わんばかりである。
私自身、75歳迄は未だ未だ先の話しだが、決して他人ごとでは済まされない。誰とても生きていれば必ず年を取る。
年を取れば足腰の衰えは如何ともしがたく、働きたくとも働けなくなる。
以前、消費税を上げる時の政府の言い訳は、「社会保障を充実させる為」だと云っていた筈だが。
「喉元過ぎればなんとやら」なのか・・・。

負担を上げる理由については、「現役世代への負担軽減だ」「財源が乏しいからだ」云々である。
しかしながら現役世代への負担を上げなくとも、財源の捻出は可能だ。解釈、考え方を変えるだけだ。
国には通貨発行権があり、国債発行権がある。
「国債は自国通貨建てである限り、そして政府に返済の意思がある限り、いくら発行しても、債務不履行になることはあり得ない。 永遠に財政破綻しない政府であれば、債務を完全に返済し切る必要もなく、国債の償還の財源が税金である必要もない。」

以上のことを云うと、必ず破綻論者や御用学者などの商品貨幣論者から異論が出るだろう。
「借金を孫子の代まで残していいのか」「借金は借金だ」などの意見が必ずや飛び交うであろう。
しかしながら、はたして本当にそうなのだろうか。
「借金返済」についての解釈は、民間レベル、一般企業の立場で考えると確かに、借金は返さなければならない。
返さずに放っておくと金利負担が更にのしかかる。そして信用を失った段階で自己破産や民事再生など、破綻の末路を余儀なくされる。

しかしながら決定的な違いは、一般企業や個人などの民間レベルではお札を刷るなどの通貨発行権や、国債を発行することはできない。
やれば即座に偽造と判断され、刑事事件としてしょっ引かれる。
国だから許されるのである。

勿論、借金とならない為には、前述したように「自国建通貨建て」である必要がある。
国内だけで循環させる必要があり、その条件さえ守ることが出来れば、破綻する訳がないと云えるのではないだろうか。
そのことは昨今、アメリカなどでエコノミストらによって激論が交わされているようだが、この貨幣理論についての議論を、日本でも徹底的にやるべきだと私は思う。
今現在ネット上ではあちらこちらで見かけるが、地上波の番組で取り上げ、一般国民に理解してもらう必要がある。

MMTの理解者である政治家やエコノミスト、例えば、税理士であり参議院議員の西田昌司氏、同じく税理士で衆議院議員の安藤裕氏、社会工学者で京都大学大学院教授の藤井聡氏、経済評論家の三橋貴明氏、同じく評論家の中野剛志氏らMMT肯定派の論客と、御用学者や破綻論者を招き、国民の前で侃々諤々と論戦を交わしていただきたい。
その際に、MMT肯定派の論客に敢えてお願いしたいことがある。
「早口は極力避ける」「決して切れず、冷静に」「チンピラ風の言い回しに注意」「決しておちゃらけないこと」など、真剣に論じていただきたい。
国民の理解を得る為には、コロナ禍で疲弊する今、心から救済を求め、真実を求めようとする今しかないのではないだろうか。
「自助、公助、共助」と菅総理が政治理念を、声を大にして話していたが、大部分の国民は既に一生懸命に頑張っており、自助に努めている……。

追記
地上波の放送局に関わる人物で、もし、この拙稿を目にした骨のある御仁がいたならば、是非とも特番を組み、徹底的に論戦を交わす番組を設けていただきたい。コロナ禍で先が見えない今だからこそやっていただきたい。


フォト短歌「蝮」


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