エッセイコーナー
510.他者への配慮  2020年8月2日

なんともやるせなく、切ない出来事があった。
大阪のとある自治会で、役割分担をめぐってのこと。

私の住む地域でも、自治会の役割分担をめぐってはすんなりいかないことが多々ある。
順番制を採用する班長の問題だが、高齢化や後継者不足の問題などで、班長として実際の業務が出来ない世帯がある。
そんなことから、我々の様にまだ動ける者がその負担を負うことになるが、それもまた致し方なし。
班の編成をめぐり今後検討する必要がありそうだ。

その自治会の役割分担をめぐり、痛ましい出来事が大阪のとある自治会で起こった。
独り暮らしで精神疾患に苦しむ男性(当時36歳)に、班長の順番がまわってきたとのことだが、その男性が班長の任務は難しい旨を自治会の役員らに話したところ、精神障害を患う内容を書面で提出するようにと、強要されたのだそうだ。
そのことに心を痛め、翌日自ら命を絶ったとのことである。
誰にだって人には云いたくない秘密がある筈だ。
障害の有無を、何故、敢えて公表しなければならないのか。

この強要行為は、個人情報保護の観点から明らかに法を犯す行為であると云わざるを得ない。いや、法律云々の問題よりも「人としてどうなのか?」と云う問題である。
無理な押し付けによるイジメ、ことばの暴力、自己責任論や優生思想が見え隠れする。
自殺した男性のご両親は、自治会役員らに対して大阪地裁に訴えを起こしているとのことだが、自治会役員らは争う姿勢をみせているとのことだ。

大阪市では新型コロナの感染者がここにきてかなり増えている。本来なら、コロナ禍では周辺を気遣い、連携を深めながらこの難問と対峙すべき時に、他者への気遣いや思いやり、配慮を改めて慮るべきではないだろうか。


フォト短歌「ひさめ」  


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