エッセイコーナー
12.理不尽な金融機関   2010年1月6日

先日、友人から相談を持ちかけられた。
その内容は、住宅ローンを返済していた金融機関から、今迄の6年間分の住宅取得控除額約60万円を税務署に修正申告して、「その全額分を税務署に納めてくれないか」との一方的な指示を、金融機関から受けたとの事だった。
当然本人は何のことやら皆目見当も付かず、その金融機関に出向いてその旨を確認しに行ったそうだ。
その経緯はこうだ、今から6年ほど前、彼は自宅を新築しようと、ある建設会社と契約を交わした。
ローンを組む為、建設会社の営業マンに相談したところ、10年以上の返済期間を組むと一定の住宅控除が受けられると説明を受けたそうだ。

彼はもともと人並み以上に収入もあり、希望としては5年~7年の返済を計画していたとのことだ。
ただ、説明を受けるにつれ、折角控除を受けられるのであれば利用しない手はないと促され、金融機関に出向いて説明を受けることになり、結果的に10年(120回)返済の住宅ローン契約を、その金融機関と結ぶことになった。
翌年の申告の折り、その金融機関から住宅ローンの返済証明書が送付され、何事も無く申告を済ませ、2年後・3年後と何事も無く申告を済ませていたとのことだが、6年目となる昨年の10月、何時も通り申告するため領収書を整理していると、毎年送られていた筈の返済証明書が無いのに気が付いたそうだ。

急遽、その金融機関に連絡を入れたところ、前述の事態が起こったとの事だった。
金融機関にその内容を確認したところ、10年間の返済期間で契約を交わしているが、据え置き期間が2ヶ月間あった事実から、10年以上の返済期間に満たない契約だった為に、「返済証明書は発行出来ない」と言われたとのことだった。
今更そんな事を言われても困りものである。ましてや、彼は金融に関してはまったくの素人である。

金融機関の窓口の説明を信じ、それに従うのが一般的ではないだろうか。それを7年後の今になって「違っていたから今までの分を払ってくれ」と突然言われても、当然納得できる筈は無い。
故意にやったとは思えないにしても、これは明らかに金融機関側のミス以外の何ものでもないだろう。
6年間の約60万円を利用者に支払う様促すなど、自分達のミスを棚に上げ、利用者に責任転嫁させる行為は決して許せる問題ではない。

ましてや、突然言われた当事者にとっては、心情的に相当なショックを受けたに違いない。
正しく「青天の霹靂」だったのではないだろうか。
「修正申告をやるように」とその金融機関から促されたそうだが、精神的ダメージは計り知れないものがあるだろうことは容易に察しがつく。

金融機関のコンプライアンスが問題になっている昨今、自らの過ちを認めようとしない金融機関の姿勢に、憤りを感じてならない。あまりにも理不尽である。
最終的には専門家の第三者を立て、民事調停なり裁判なり、法廷闘争する以外にないと思うのだが、
何ともお粗末で理不尽な、金融機関の失態話である・・・。

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