エッセイコーナー
503.涙腺緩む「霊験の露天湯」  2020年7月11日

今年2巡目の草刈りや雑用に忙殺され、膝や腰、肩や手首への負担が高まり、時折痛みを伴っていた。
梅雨に入り、高温多湿もその原因の一つであろうか。
その痛みや労苦を癒し、労うためにもお気に入りの温泉(山王山温泉 瑞泉郷)に久方ぶりに行ってみることにした。
5月の半ば、草刈り一巡目の途中にも訪れてみたが、5月19日迄、禍々しき新型コロナの影響で休業を余儀なくされ、閉まっていた。

今回は久方ぶりに瑞泉郷の露天湯(霊験の湯)に浸かることができた。
この露天湯に浸かる度、心底から癒され、活力が湧いてくるのを感じる。
いつものルーティーンは、顎の下までお湯に浸かり、感謝の意を込め暫しの間手を合わせながら目を閉じる。そして痛む腰や膝に手を宛てがい、優しく揉む。
するとどう云う訳か、痛みが和らぐのである。

一般的な民間療法では、「効く人と効かない人がいる」「その治療に合う人、合わない人がいる」などとよく耳にすることがある。
そんな意味では、瑞泉郷の露天湯は私に合っているのだろう。この露天湯に浸かる度、心身ともに癒されるのだ。
いったい何故なんだろうと不思議に思っていたそんな折、過去に撮影した写真を整理していた時、急に涙腺が緩んだ一枚があった。
お湯が出てくるかけ流しの出口部分を撮影した写真が、16年間一緒に遊び、苦楽を共にした今は亡き愛犬ロッキーの横顔にそっくりだった。
経営者が変わろうとも、値段が上がろうとも、霊験の湯は優しく応えてくれる。霊験の湯は不変であり、不滅である。


フォト短歌「霊験の露天湯」 フォト詩歌「霊験の露天湯」


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