エッセイコーナー
486.緑のキングコング「猿岩」  2020年5月17日

5月14日夕方、全国に出されていた緊急事態宣言が39県を対象に解除された。
とは云うものの、以前の生活にしっかり戻る訳にはいかない。緊張感を持ち続けながら、今後もコロナと戦っていかなければならない。
とは云え、怖い怖いと闇雲に怖がっていては、未来など拓ける筈はない。正しく恐れて、手洗いやうがい、マスク着用など、自分でやれることはしっかりとやり、三密を回避することも決して忘れてはならない。
と云うことで、色々と悩み事が多い昨今、三密を避け、気分を一新すべく、新緑を求めて胆沢ダム周辺に足を延ばしてみることにした。

胆沢ダムは、地元では〇沢ダムの異名を持ち、 2013年(平成25年)11月16日に竣工を迎えた全国屈指の巨大ロックフィルダムだ。ダム湖の正式名は「奥州湖」、総貯水量1億4,300万立法メートルとわが国最大級である。
その奥州湖の見どころはダム湖本体は勿論だが、「猿岩」も見どころの一つである。
胆沢ダムを左手に国道397号線を秋田県横手方面へと西進すると、左手に「つぶ沼」入り口の看板が目に留まる。
つぶ沼に立ち寄り、辺りを散策した後、南方向へと車を進める。その道路は平成27年9月26日に開通した市道谷子沢南前川山線(通称:栗駒焼石ほっとライン)、一関市のまつるべ温泉付近に抜けるルートである。

つぶ沼から新緑に包まれた山毛欅(ぶな)や小楢(こなら)の落葉広葉樹樹林に癒されながら1キロメートル程進むと、奥州湖の対岸に、新緑に包まれた緑色のキングコングが視界に飛び込んでくる。猿岩である。
標高およそ500メートル。石英安山岩質凝灰岩の一大岩峰で、頂上部には猿岩神社が建っている霊峰である。
その猿岩を目指し、悠然と流れるのが胆沢川の本流である。渓流釣りファンには垂涎の渓相を誇る渓流だが、入渓者が多いこともあってか、あまり釣果は期待できないともっぱらの噂だ。

好釣り場を目指すには、その胆沢川本流を遡上し、左方向から流れる小出川に入渓したい。
但し、釣りポイントまでは暫く難所が続く。過去に遭難や滑落によって死亡事故が度々報告されるなど、人を拒む截然たる幽谷の河川でもある。
いつもは猿岩を左手に眺めながら栗駒焼石ほっとラインを南下するのだが、当日は寄る処があり、水沢方面を目指して国道397号線を東進したのだった。


フォト短歌「キングコング」 フォト短歌「胆沢ダム」

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