エッセイコーナー
714.40年ぶりの酒蔵蔵復活プロジェクト「世嬉の一酒造」  2022年8月5日

私はあまりテレビを観ないが、どうしても観たい番組が二つある。
一つ目は日曜夜の「ポツンと一軒家(朝日放送テレビ)」と云う番組だ。
最近は暑いこともあって、手作りの冷やし中華(インスタントだが)をチュルチュルとすすり、悦に浸りながら観賞するのが細やかな愉しみの一つである。
涼しくなれば、温かいラーメンをズルズルとすする。以前は醤油ラーメンが主だったが、好みは塩系に変わりつつあるようだ。
そしてもう一つは、「吉田類の酒場放浪記」である。
岩手県ではIBC放送の番組で土曜の午後5時からの放送だ。

今から4年前の今日、2018年8月5日に吉田類さん一行が一関を訪れ、参加者が一堂に会して盃を酌み交わした。
一行の中には大相撲元幕内力士敷島の浦風親方、偏愛系フードライターの小石原はるかさん、更には女性版酒場放浪記の倉本康子さんも加わり、乾杯の後、4名によるトークショーが行われ大いに盛り上がった。
当企画は一関夏祭りイベントの一環として、地元錦町の有志らにより開催されたと記憶している。
翌年の2019年も行われ、前年以上に盛り上がったが、残念ながらそれ以降はコロナ禍の為中止。残念無念である。
2018年、2019年の会場はともに世嬉の一酒造内で行われ、2018年はcafe徳蔵の2階。2019年は世嬉の一石蔵ホールクラストンで行われた。

世嬉の一酒造の敷地内には古色蒼然と存在感を誇る歴史的な建造物が幾つもある。
その一角に、酒の民俗文化博物館と一関と、縁ある文人たちの資料を展示する「いちのせき文学の蔵」があり、その蔵の斜向かいに、嘗て絞り場として利用されていた石蔵がある。
その石蔵で、世嬉の一酒造では今、40年ぶりに清酒作りを再開すべく、「大正7年創業の酒蔵復活へ!!創業の地で40年ぶりの酒蔵蔵復活プロジェクト」を立ち上げ、着々と準備を進めているとのこと。
コロナが収束した暁には、吉田類さんらと共に、世嬉の一酒造のオリジナル純米大吟醸やクラフトビールを高々と掲げながら、是非とも乾杯したいものである。

私は吉田類さんのファンのひとりで、特に俳句の大ファンである。
「吉田類の酒場放浪記」では、居酒屋で旨そうな酒の肴に箸をつけ、ビールや焼酎、日本酒、時にはホッピーをちゃんぽんしながら初対面の来店客らと満面の笑みでふれ合う。その光景には殺伐とした雰囲気は微塵もない。
平和そのものである。
世界を見渡せば、ウクライナ危機を象徴とする武力紛争が激しさを増し、台湾を巡っては超大国同士が一触即発の危機に晒されいる。互いの齟齬から、眦を決するピリピリとした緊張感漂う隣国との軋轢外交に、次から次と懸念材料が噴出する昨今である。
吉田類さんらの平和的な呑み方外交を、是非とも参考にしていただきたいものだと、つくづく思う今日この頃である。

大正7年創業の酒蔵復活へ!!創業の地で40年ぶりの酒蔵蔵復活プロジェクト


フォト短歌「世嬉の一短歌」

400.吉田類さんご一行「乾杯&トークショー」in世嬉の一石蔵ホールクラストン  2019年8月4日
318.吉田類「酔天宮トークショー」                      2018年8月5日
253.ほろ酔い気分                              2017年8月6日


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