エッセイコーナー
328.高倉健の名言  2018年9月27日

私の敬愛する俳優が残した言葉の一つに、「いい風に吹かれたいですよ きつい風ばかり・・・」と云う文言がある。
云わずとしれた高倉健(故)の名言である。
本日、予定していたコメ検査が中止となり、折角なので、最近なかなか時間が取れず行けずじまいだった一関市立図書館に行ってみることにした。ところが、駐車場の入口には「休館日」の文言がドンと目に飛び込んできた。
いやはやガッカリである。当一関市立図書館はしょっちゅう休館する。休みが多過ぎだ。
憤りや鬱積を抑えつつ、気を静めながらも、折角なので図書館と隣接する一関文化センターに入ってみることにした。
何やら人の往来がある。書道の展示会のようだ。
一関市東山町を拠点に活動する関水会・関水書道会の書道展だった。

今から45年程前、私が中学の頃のことだが、東山町の安養寺に通ったことがある。
当時、安養寺のご住職(佐藤光寛?先生)が書道を教えていたのだった。
また、展示会場の玄関付近で母方の叔父とばったりと出くわすなど、好奇心がそそられるまま展示会場に入ってみると、力作揃いの掛物が書架や壁全体に花開いていた。「あ~、やはり書は良いなぁ」などと胸中に秘めながら、先程の興奮はどこに行ったか、展示作品全てをじっくりと見て廻った。
帰り際、出口付近に色紙がずらっと並んでいた。聞くと、関水書道会の指導者である佐藤関水さんが書いたものを、チャリティーとして販売しているのだそうだ。
では早速購入しようと、色々見てみると、何やら気になる一枚が目に止まった。
その一枚が、高倉健の名言を書いた色紙である。

佐藤関水さん揮毫の色紙には、「いい風に吹かれたいですよ きつい風ばかりに吹かれていると 人に優しくなれないんです・・・」迄だが、実は次に続く文言が、名言たる由縁と云っても過言ではない。
続く言葉とは、「・・・待っていてもいい風は吹いてきません 旅をしないと」
つまり、「いい風に吹かれたいですよ。きつい風ばかりに吹かれていると、人に優しくなれないんです。待っていてもいい風は吹いてきません。旅をしないと」
私もいい風を求めて、心の旅を、残りの人生目一杯したいものだと思った次第である。


フォト短歌「秋の夕暮れ」 高倉健の名言


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