エッセイコーナー
267.多岐多端の秋  2017年10月19日

一昨日も検査、本日も検査と、新米の検査も佳境に入り、忙しさもピークを迎えている。
ただ、例年よりも袋数が少ないように感じる。大型化に伴い、フレコンによる出荷が増えたことも要因の一つであろうし、飼料米への転作が要因の一つでもあろう。しかしながらそれだけではなさそうだ。

今週末に脱穀を予定していた飯米分の天日干しの稲束だが、天気予報では今週末も崩れるとの予報だ。止む無く予定を変更して検査が入っていない昨日、脱穀作業に取り掛かかることにした。
何時もなら従兄弟らの力を借りるのだが、急遽の判断、しかも平日とあって期待は薄い。
結局のところ、休憩時間を削りながらひとり農業に徹した。

膝・腰・肩の痛みや、大腿筋の痙攣を招きはしたものの、その甲斐あってか、完了とまではいかないまでもかなり作業が捗った。残りは天候の回復を待ってじっくりと仕上に取り掛かりたい。
ただ、残念なことに例年よりも明らかに実入りが悪い。

9月上旬の作況指数予測では、ここ岩手県南部は平年並みとの発表だったが、我が家の生産量のみならず、検査を通して、全体的に減少傾向にあるようだ。
例年よりも袋数が少ないように感じるのは、そこに原因の一端があるように思える。
特に7月20日前後の低温障害、お盆過ぎ迄の日照不足が要因の多くを占めるのではないだろうか。

余談だが、今秋は特に気忙しい。
衆院選の真っ最中、色々、世に問いたいことはあるが、次から次とやる事が舞い込み、その余裕がない。
出来ることなら、露天湯にでも浸かりながら、谷川のせせらぐ音に耳を澄ませ、濃青色の深い秋晴れの空の下、燃えるような赤や黄色、緑や濃い橙色のコントラストをじっくりと眺めながら、みちのくの短い秋を、のんびりと、じっくりと堪能したいと思っているのだが・・・。


フォト短歌「カルトンの上」  


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