エッセイコーナー
219.土は生きている  2016年12月9日

予てより、いつかやりたい、いつ始めようかと自問自答していたが、「イマデショ」の古ギャグに背中を押され、遂に陶芸教室に通うことになった。
しかしながら時間調整もなかなか難しく、定時に行くことはかなり厳しい。そんなことから、こちらの都合に合わせて時間調整が可能な教室はないものか、しかも通える範囲であることを条件に検索してみた。
するとなかなか味のあるネーミングの工房が目に飛び込んできた。
そこは一関市真滝地区の「陣の里」であった。

ホームページの紹介文によると、元国家公務員だった家主(菅原仁さん)が、在京時代に陶芸教室に通って腕を磨き、御両親の扶養のため実家のある一関市に帰省し、統廃合により廃校となった母校の校舎(技術室)の一部を買い取って移築したとあった。
いつものことだが、その興味深い内容に沸々と好奇心が湧き上がり、早速車を飛ばして訪ねることにした。
Google マップを頼りに、多少迷いながらも進んで行くと陣の里の看板が確認できた。

見晴らしの良い高台に広い庭があり、そこには焼きもの窯か薪ストーブ用の薪を保存する為の乾燥小屋が、いくつも点在しており、好奇心が更に刺激された。
工房と思しき玄関のチャイムを鳴らすと、暫くしてから、奥の方から優しそうな人物が姿を現した。
早速、陶芸教室のことを尋ねると、ろくろや大きな電気窯など、興味深く見て回った。棚の上には生徒らの作品が並べられており、興味も一段と高まってきた。

次に作業場兼工房の西側の部屋を案内された。入り口には「技術室」のプレートが目に止まった。
中に入ると、そこにはレトロ感溢れる昔懐かしい中学時代を想起させる教室(技術室)の光景が広がっていた。
壁際には家主の菅原さん手作りの見事な作品がずらりと並び、奥にはバーモントキャスティング社製の薪ストーブ。そして天井に目をやると、技術教室時代に梁や機械類の動力源として活躍したであろう鉄製のシャフトが配置され、また、楽しかったあの頃を、今にも思い出しそうな落書きの残ったテーブルや椅子が並べられていた。

菅原さんによると、陶芸工房のみならず、地域交流や情報交換の場として、各種イベントや集会、音楽サークルの発表会や料理教室など。屋外の広い庭ではお祭りやフリーマーケット、お茶会や野外コンサートなどの共有スペースとして利用したいのことだった。
昨日から約2時間程、月2回の陶芸教室に通うことに決め、早速、土(粘土)の感触を確かめながら、コーヒーカップと小皿の作成に取り掛かったのだった。

問合せ先:陶工房 陣の里
住所:岩手県一関市滝沢字寺田下85-1  
電話:0191-48-3376


フォト短歌「7時間目」 この映像は海外の陶芸家の
ろくろでの制作の様子を
映したもの。
時折コーヒーを片手に、
絶妙なる手さばきにより、
作品が出来上がるが、
その卓越した技術により、
粘土がまるで生き物のようにみえる。

その他の紹介写真>>


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