エッセイコーナー
739.令和4年度一関地方秋季短歌大会  2022年10月17日

昨日、一関市大手町の一関文化センター展示室を会場に、一関文化協会55周年記念、第73回一関市文化祭協賛による令和4年度一関地方秋季短歌大会が行われた。
主管団体は一関地方短歌会(会長:小野寺 政賢)
選者は元岩手県歌人クラブ会長の八重嶋 勲先生。
近在から22首の出詠により大会が行われた。

司会進行は私。
会場はマイクが使えず、聞こえないとのブーイングを受けながらもなんとか匙を捨てずに、最後まで乗り切った。
小野寺政賢会長の挨拶、選者の紹介を経て、早速歌会へと進んだ。
一関地方短歌会の歌会は互評方式を採用しており、それぞれ一人一首を批評し、他に意見等がなければ選者が講評すると云った内容で進められる。

今回は22首とかなり少なかったこともあり、午前中には歌会が終わったが、八重嶋先生の気配りの効いた的確なアドバイスを皆さんは真剣に聞いていた。
昼食を挟んで表彰式があり、「短歌の魅力」と題して、「令和」と云う元号の出典など、万葉集や古今和歌集、近代・現代の歌を取り上げ、総評を含む八重嶋先生の有り難い講演を頂戴した。
参加者数は決して多くはなかったが、内容の濃い歌会だった。

大会結果は以下の通り。
一関市長賞
 夜ごと見し螢も果てて控えゐし土手の草刈る水路際まで     一関市 松村雅子 
一関市議会議長賞
 花と虹明るき図案見つけたり陶芸絵皿に生かさんとする     一関市 小野寺ヨシ子
一関市教育長賞
 愛されず叔母が入水をせしといふふるさとの川音立てて流る   北上市 佐藤怡當
一関市文化協会長賞
 おお父の植えたる杉を売る夜の弓張り月はやさしく光る     一関市 佐藤政勝
実行委員会長賞
 初詣で一面が雪の正法寺本堂の灯りあたたかく見ゆ       一関市 千葉喜恵
奨励賞(一席)
 亡母編みし毛糸のショール肩にかけ小雪降る街急ぎて帰る    一関市 沼倉郁子
奨励賞(二席)
 盆明けに御霊を送るや鈴虫の一際高く軒下に聞こゆ       一関市 阿部昭代
奨励賞(三席)
 ハリコフの台地を穿つ不発弾麦の穂の散る曠野とならむ     一関市 伊藤英伸

奨励賞の三席だが、有り難いことに、昨日の奥州市短歌大会に続き私の作品が受賞の栄誉に預かった。

短歌大会終了後、一関地方短歌大会の総会が行われた。
コロナ禍のもと、総会が2年程開かれなかったことから、会計の岩渕初代さんにより2年分の会計報告があった。
続いて小野寺政賢会長による事業報告があり、最後に、2年任期の役員改選が行われた。
話し合いの結果、責任重大だが、私が次期会長(事務局兼務)を務める羽目となってしまった。
また一つ、頭痛の種が・・・。


フォト短歌「松茸短歌」 松茸ご飯と煮干しラーメン 岩手日日短歌

有り難くも、頂き物の松茸を定番の松茸ご飯にして、昨夜も恒例のポツンと一軒家を観ながらいつもの煮干しラーメンとともにいただいた。 3日程前に黄泉の国に旅立ち、今日が葬儀の友を偲び、空知らぬ雨がポトりポトりと落ちるのを拭うことなく、淡々と箸を進めたのだった。


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