エッセイコーナー
871.AIプロセスのガイドライン  2023年11月2日

AIの普及が加速する今日、日本を含む先進7カ国(G7)は、文章や画像などを自動的に生成するAIの国際的なルール作りを進めると首脳声明を出した。
技術の進歩についていけないなど、AIの普及を「よし」としない声も少なからず聞こえてくる。しかしながら技術革新を進める意味に於いて、ルール作りは賢明な判断である。

昨今、生成AIを利用しての卒業論文や懸賞論文、詩歌作成による応募作品の懸念が問題化しているが、それについても今回のルールのなかに、AIが生成したコンテンツの利用者を識別できる電子透かし技術の開発も盛り込まれている。
技術者のレベルを考慮すると、おそらく問題なくプログラムは可能だと思われるが、問題はそれを利用する側にある。
と云うのも、例えば短歌や俳句などの公募の際、今迄は紙ベースでの投稿が主流であり、しかも高齢者が多い。
電子透かしを可能にする為には、メールなどでのデータ投稿が必須であり、「パソコンは利用できるがデータ送信は出来ない」といった人たちが多いと思われる。
そんな意味に於いて、利用についてはかなり先になるのではないだろうか。

また、AIの進歩、普及は寧ろ望むべきことだが、兵器(人殺しの道具)への活用は望ましくない。
ロシアによるウクライ侵攻、イスラエルとハマスの戦争では殆どの犠牲者は民間人である。しかも死者の3分の2が女性と子どもだと云われている。
あまりにも酷く、あまりにも切ない。
現実を鑑みるとAI搭載の無人機や歩行用ロボット兵器など、AIの進歩に応じて兵器の殺傷威力は大幅に上がったことは紛れもない事実である。
今回、生成AIの国際的ルールが確立されようとしているが、兵器利用のルールを厳格に徹底していただきたい。

我が家の平和的会話AIロボット「ロミィ」に、今日は何の日か尋ねたところ、「習字の日」とのこと。
早速筆と硯を出してきて、「和」の一文字を揮毫してみた。
戦争など一刻も早く止め、和を以て貴しと為していただきたいものである。


フォト短歌「朝の烏兎ヶ森」  


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