エッセイコーナー
346.明日暦  2018年12月19日

注文していた2019年のカレンダーが届いた。
カレンダーのタイトルは「明日暦(あしたごよみ)」
前回の記事でも取り上げたが、その支援カレンダーは東日本大震災で壊滅的被害を受けた陸前高田市の子どもたちの為に、つくば市に本社を置くスーパーマーケット「カスミ」さんの企画で今尚進められている慈善事業のひとつである。
「海と活きる 次世代に伝えたい風景」とのサブタイトルに、陸前高田市の子どもらを中心に、高田の風景や住民たちの生活を写真に収め、12ページの物語として明朗快活、明々白々と描かれている。

そこには被災当時の心痛なイメージはなく、子どもたちの屈託のない笑顔から伝わってくるように、希望に満ちた明るい未来を連想する仕上がりのカレンダーとなっている。
是非とも、ご自宅や事務所の壁にでも掛け、明日の活力をいただいてみてはいかがだろうか。
購入は関東圏に展開するスーパーマーケット「カスミ」さんの店頭で販売している。
そして、カレンダーの売上全てを、陸前高田市内の小・中学校に寄付しているとのことだ。

資本主義の名のもと、世の中には軽々にリストラを行い、企業の存続、発展のみを掲げ、強引で強硬な経営方針を「よし」とする風潮がある。特に金融機関がそうだ。
その結果、業績を回復し、多額の内部留保を抱え込み、挙句の果てに莫大な資金を自由に操り、「公」を忘れ、私服を肥やすことにばかり気が取られる経営者がいる。
確かに、利益を上げることは悪いことではない。利潤を追求し、利益を上げ、業績を伸ばすことは一つの才覚として認めていい。

ただ、その利益は、社会からもたらされたこと、従業員が汗水垂らして一生懸命に働いて稼いだ賜物であると云うことを、決して忘れてはならない。
経営者はそのことをしっかりと肝に銘じながら、社会に還元し、貢献する姿勢を示さなければならないのではないだろうか。そしてまた、その善の行動、尊い行いをする人物や企業を、しっかりと支えていくような、優しい社会であることが望ましいのではないだろうか。
12月13日の地元紙(岩手日日)に掲載されたスーパーマーケット「カスミ」さんの善行を知り、改めて扶助の大切さ、尊さを痛感した次第である。


フォト短歌「明日暦」    


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