エッセイコーナー
757.万死に値する「刻薄蛮行」  2022年12月7日

先日届いた日本歌人クラブアンソロジー『現代万葉集』に目を通してみると、「社会・時事」の項目のなかで気になる一首が目に止まった。

凍死せる少女死に様で訴える醜い人心雪しんしんと

北海道の石川孝子さんの一首だが、昨年の3月、凍死の状態で発見された当時中学2年生の女子生徒のことを詠んだ歌であろう。
執拗なまでの上級生らのイジメに耐えかねての自殺だったとみられている。
醜い人心」とは、イジメた加害者は勿論だが、当時の教師らに対する憎しみがこもった言葉である。

イジメに対して、少女の母親が当時の教頭(副校長)に相談を持ちかけたところ、
10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来どっちが大切ですか
10人ですよ。1人のために10人の未来をつぶしていいんですか
どっちが将来の日本のためになりますか。もう一度、冷静に考えてみてください・・・


愛娘がイジメを受け、「死にたい」「死にたい」と、思い悩む様子を見るに見かね、すがる思いで副校長(教頭)に相談を持ちかけたところ、上記のような言葉が返ってきたそうだ。
信じ難い副校長のにべない対応である。
本当に教育者なのだろうか。加害者を庇い、被害者を見捨てていい筈がないではないか。
それでも人間か? いや、獣よりも劣る輩である。
あまりにも許し難い副校長らの対応に、腸が煮えくり返る思いをしたものだ。

旭川市では第三者委員会を立ち上げ、原因の究明にあたっているようだが、一年半も経つと云うのに未だに究明されていない。
そんなことから、旭川市は再調査を行う新たな第三者委員会の委員として、教育評論家の尾木直樹氏ら道外の5人を起用する方針を明らかにしている。遅すぎるが・・・。

また、とても信じ難いイジメ、虐待行為が静岡県裾野市の保育園でもおきた。
3名の保育士らが、無抵抗な一歳児らをカッターナイフで脅し、足を持って宙づりにし、頭を叩くなどの行為を繰り返していたと云うのだ。
とても信じ難く許し難い、万死に値する蛮行、悪行である。
「保育士不足が原因ではないか」と父兄が話していたが、しかしながらそんなことは理由にならない。
保育士ら3名は地元警察に逮捕されたとのことだが、今後二度とそんなことを起こさない為にも、心の底から猛省してほしいものだ。

もう師走、今年も寒い寒い冬がやってきたなぁ・・・。
※タイトルの「刻薄蛮行(こくはくばんこう)」は、「酷い行い」と云う意味の私の造語

617.遺族の手記              2021年8月25日
613.イジメ問題「良民の意思、国民の声」  2021年8月10日


フォト短歌「犯人探し」  
     
 
※涙無しには観れない聴けない、希望を失いそうになった時に是非観たい動画
 


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