エッセイコーナー
581.再生可能エネルギーの負担は国家予算で!  2021年3月30日

「再生可能エネルギーの普及の為」とのことで、経済産業省は電気料金の負担を一世帯当たり年に1万円以上増やすとの発表があった。
東北電力によると
今回決定された再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、2021年5月分から2022年4月分の電気料金に適用されるもので、1kWhあたり3.36円(税込)となり、また、従量電灯の平均的なモデル※の再生可能エネルギー発電促進賦課金に関するお支払額は、1月あたり873円(税込)となる」とのこと。

どうも納得がいかない。
政府は再生可能エネルギーを更に拡大する意向とのことだが、確かに、再生可能エネルギーの拡大は自然環境への配慮や安全性の観点からも歓迎するところである。
ただ、国民への負担を増すと云うことは、まるで、「原発を使わないとお金をもっと徴収するぞ」と云っているように聞こえる。
福島原発の廃炉処理に、今盛んに取り組み、先の見えない処理の為に莫大な国家予算を投入している。
勿論、安全面の確保と云った観点からも、予算を削減すべきではないことは周知の事実であり、予算云々ではない。

一番の問題は、何といっても最終処分地が決まっていないと云う現実である。
何度でも云うが、トイレのないマンションであり、短パンやタンクトップでのエベレスト登攀、或いは真夏にエクアドルのキトで、厚手の防寒ジャンバーを着てフルマラソンを走るようなものだ。
そのことにより、再生可能エネルギーへのシフトは誰が考えても、自明の理と云うもの。
ただ、そこで問題なのは予算である。

事故処理を含む利権絡みの原発関連には、国債発行に頼る莫大な国家予算を投入するが、国民の為にクリーンで安全な再生可能エネルギーについては、国民に対して更なる負担を強いると云ったやり方は、どう考えても納得がいかない。
国の柱石たちには一刻も早い現代貨幣理論の理解に努め、我田引水や厚顔無恥を改め、全国民の為に一意専心を肝として前に進んでいただきたい。

関東では桜が満開とのこと。ここ岩手県南では、桜は未だ蕾の状態だが、梅の花が今見ごろを迎えている。
コロナ禍のもと、はしゃぎながらの花見は控えるべきだが、それ以上に、目に見えぬ災禍の毒に塗れた花の下では、長閑な花見など、到底考えられないのではないだろうか。


フォト短歌「梅花の咲く」

まだ財政破綻すると言っているの?記者の皆さん西田昌司チャンネル


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