エッセイコーナー
874.子どもらの尊い命を守れ‼  2023年11月10日

ガザ地区の破壊はとどまることを知らない。
本日時点でガザ地区の死者は1万8百人を超え、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のスタッフ99人も含まれているとのこと。
なかでも特に問題なのは子どもの死者数である。
既に4000人以上の子どもらが尊い命を落としている。

ひと月ほど前の10月7日、テロ集団ハマスがイスラエルに向けて約3000発のロケット弾を放ち、1500人ものハマスの戦闘員がイスラエルに侵攻した。
何の罪もないイスラエル市民を無差別に殺戮し、240人余の人質を取りガザ地区に連行した。
非人道的で卑劣極まりない暴挙は決して許されるものではない。
テロを許さず、自国民に対する無差別殺戮をイスラエルは許す筈もなく、ガザ地区ハマスの拠点と目される地点に強烈な空爆を開始した。

特にガザ地区の北部は壊滅的である。
勿論、ハマス戦闘員らの粛清を目的としたものだが、一般のビルや一般住宅、病院や学校、悲しいことに一般市民の避難所までもがその標的となった。
何の罪ない一般市民の犠牲は計り知れない。
前述したように11月7日時点で、ガザ地区での死者数は1万人を超えている。なかでも女性や老人、特に子どもらの犠牲は4000人以上だと云われている。

肉親を失った生存者の悲しみはいかばかりか。特に子供を失った親にとって、その計り知れない悲しみや憎しみは、千尋の憎悪となって未来永劫消えることはないだろう。
暴力が暴力を生み、破壊が破壊を齎し、更なる分断の助長を促す。
テロ行為は理由如何に係わらず、絶対に許されることではないが、その行為に及ぶまでには何らかの複雑な理由があるのではないだろうか。
力に対して力の対抗は限界があり、武力では決して解決できない。不可能である。

テロが更なるテロを生まないような徹底した平和外交、外交交渉を再度世界全体で考え、見直すべきではないだろうか。
ウクライナ・ロシア戦争然り。
仲裁の鍵を握るのはやはり「アメリカ」と云うことになると思うのだが、そのアメリカはイスラエル一辺倒である。
また、主要七カ国の殆どがアメリカに追随している。
確かに、「テロは絶対に許すまじ」と云った頑なな思い、信念を貫く姿勢には私も同感であり、賛同する。理不尽で暴力的、独善的で偏狭的なテロリズムを断固として許す訳にはいかない。

イスラエルの自衛権は十二分に理解できるし、一般市民を盾とする卑劣で姑息なハマスは絶対に許し難い。
しかしながら、ガザ地区の一般市民を巻き込む大規模で強硬的な空爆は如何なものか。もっと違うやり方があったのではないだろうか。
岸田総理は主要七カ国に追随することなく、日本は日本の立場として、人道的見地からは勿論、日本は原油の9割を中東に依存していることもあり、中東の安定を望む上でも中立的な立場で、冷静に対処する必要があると、私も思う。
そんな意味で、アメリカとの同調姿勢を示すばかりではなく、主権国として独自の路線をしっかりと堅持し、これ以上一般人の犠牲者を出さないよう、強く訴えかけるべきではないだろうか。

本来なら、第二次世界大戦の轍を踏まない為に国際連合が発足し、安全保障理事会の主導によって平和的解決が求められるべきところだが、「機能不全」だと揶揄される安保理。
威信をかけた不退転の決意と意志、統制力、強力なリーダーシップに期待したいところだが・・・。


フォト短歌「ガザ地区」
        ↑正しい経済学、財政観、貨幣観↑


≪return    Tweet   
 スポンサード リンク (Sponsored Link)
  注:当サイトは著作権を放棄しておりません。引用する場合はルールをしっかりと守るようご注意願います。