エッセイコーナー
128.被災地のその後  2015年4月21日

先日放送のETV特集で、「終わりなき戦い ~ある福島支援プロジェクトの記録~」が放送された。
放射能防護学者の安斎育郎さんを中心とするメンバー5人の、キャリア豊富な、その道のスペシャリストたちが集い、毎月3日間、福島県に集まって支援活 動を地道に続けている。
その主な活動は、放射能の測定、被爆を防ぐための適切なアドバイス、住民の立場に立ち、親身に、懇切丁寧に相談にのるなどの活動を地道にやっておら れる。時にはメンバー自らがスコップやツルハシを持ち、線量の高い土砂を取り除くなど、額に汗して頑張っておられた。その平均年令は66.6歳とのことだ。
頭が下がる思いだ。

震災後間もなくして、国は生活圏を中心に汚染された表土を取り除いたと思っていたが、所々、未だ高い数値のホットスポットが存在するとのことだ。
本来ならば、再除染も国や東電がやるべき事だと思うのだが、「除染作業は既に済んだ」として、そこに暮らす住民らの陳情にもなかなか首を縦に振らないとのことだ。
それを見るに見かねて、平均年令66.6歳のボランティア集団「福島プロジェクト」が懸命になって活動している。
その様子を、4月25日(土)午前0時00分(金曜日深夜)から再放送するとのこと。先週の金曜日、高田市在住の後輩の案内で、市内一円復興の様子を見て回った。

西側の山を削り、そこから取り出された砕石や土砂を運搬する超大型のベルトコンベアーや、3.000馬力は優にありそうな超大型ダンプトラックなどが休みなく稼働していた。
嵩上げ作業が急ピッチで行なわれており、昨年の今頃訪れた時よりもかなり進んでいるように見てとれたが、果たして実際住んでおられる市民の方からみて、どう映っているのだろうか。
フォト短歌↓の一本の枯れ木(?)は、20mの大津波にのみ込まれながらも、しっかりと気仙川の河岸に立っている樹(種類は不明)である。
奇跡の松として「高田の一本松」はあまりにも有名だが、その一本松より1kmほど北西に、5年目の春を迎えた今でもしっかりと立っていた。

 

                   「終わりなき戦い ~ある福島支援プロジェクトの記録~」 制作者のブログ


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