エッセイコーナー
749.地震と月食の関係  2022年11月13日

地震と月食の関係について、以前から指摘されていたことだが、先日(11月9日)の茨木県南部を震源とする最大震度5強の比較的強い地震があり、その前日には日本で観察出来るものとして442年ぶりの皆既月食と天王星食があった。
次に観察出来るのは322年後だとのこと。その天体ショーを見ようと全国各地で夜空を見上げた。

しかしながら、そのロマンチックな天体ショーに浸ってばかりいられない事態が起こりうる現実を、無視もできまい。
月食などによって月や太陽の引力に異変をもたらし、そのことがトリガーとなって大地震や火山噴火が誘発されることを肝に銘じておく必要がある。

現に、2004年12月26日発生のスマトラ沖地震(M9)は、月や太陽の引力が原因だった可能性があると指摘されている。
また、巨大津波によって、行方不明者を含めると1万8千人もの尊い命が犠牲となり、福島原発事故では陰々滅々とした深刻な放射能汚染で苦しめられた東日本大震災の時も、スーパームーン現象が記憶としてしっかりと残っている。
また、その3ヶ月前の2010年12月21日と、3ヶ月後の2011年6月16日にも皆既月食があった。
皆既月食は月と地球、太陽が一直線となる現象を云うが、直線に近ければ近いほど地球や月、太陽との引力が強く作用すると云われている。

想像を遥かに超えた大自然の破壊力には到底敵う筈もなければ、抗う術もないが、心構えだけはしっかりと持つ必要がある。備えは必要不可欠だと天体ショーを観察しながら思った次第である。
茨木のり子の詩「準備する」の結びに、「ほんとうの 死と 生と 共感のために」との一文がある。
ほんとうの共感のためにも、せめて、心の準備だけはしておいた方が良さそうである。


フォト短歌「おとぎの国」  


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