エッセイコーナー
768.書き初め  2023年1月5日

「書き初め」とは、新年になって初めて毛筆で字や絵を書くことを指す言葉だが、平安時代の宮中行事が起源とされる。
基本的には詩歌の揮毫が一般的だが、最近では座右の銘や目標などを書くことも多いようだ。
私も随分久方ぶりだが、書いてみることにした。

書き初めは今から30年程前の記憶しかないが、当時、学生時代から写経を10数年続けていた。
グデングデンに酔っ払った時は断念したが、それ以外は毎晩、最低一行以上写経することを自分に課していた。
ただ、書き初めと云ってもほぼ毎日書いていたので、1月2日に書いたにしても書き初めと云えるか否かは疑問だ。
それに太筆ではなく細筆である。

太筆で書いたのは確か中学か高校以来なので、約半世紀ぶりと云うことになる。
今回書き初めに使った太筆も、昔の記憶を辿りながら引っ張り出してきたものだが、かなりの年代物である。
そんなことから毛の抜けが気になる。脱毛筆である。
はてさて、買いに行こうか迷ったが、安物ではイマイチ。
購入するならいいものをと、財布の中を覗くと淋しいかぎり・・・。
結局、比較的脱毛の少ない筆を騙しだまし使うことにした。

弘法も筆を選んだのではあるまいかと、疑いながら筆に墨を静かに含ませ、徐に書き始めた。
書いた内容は、前述したように本来なら詩歌を揮毫すべきところだが、今回は別添の写真にあるように、来る3月26日開催の一関地方短歌会主催の春季短歌大会に掲げる横断幕にした。
出来はイマイチだが、脱毛筆にしてはまずまずではないかと、自分を慰めている・・・。


フォト短歌「書き初め」  


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