エッセイコーナー
731.安倍元総理国葬に想うこと  2022年9月28日

かたりあひて尽くしヽ人は先立ちぬ今より後の世をいかにせむ
山形有朋が、先立った伊藤博文を偲んで詠んだ短歌とされるが、菅前総理が安倍元総理国葬の追悼の辞で読み上げた一首である。
我心を捨て、世に尽くしたお二方の心情を思うと、なんとも切ない。
一国の長として、責任の重みに耐えに耐え、孤独に苛まれながらも国を思い、全身全霊で政務にあたったお二方。
お互いに尊崇の念を持ちながら国の為、国民の為に尽くしてこられた。

菅義偉前総理は、決して流暢な話し方ではないが、お二方の友情の絆がひしひしと伝わり、菅さんのお人柄が滲み出る心のこもった追悼の辞に、兎に角、泣けた。
千代田区九段下の一般向け献花台に向け、3kmにも及ぶ長蛇の列が出来たそうだ。
3時間以上も列に並び、なんとか献花台に辿り着いた人たちもいるようだが、1時間以上並びながらも、高齢のために敢え無く断念したと云う方もいたようだ。

多くの国民が安倍元総理に感謝し、哀悼の誠を捧げようとする一方で、悲しくも、葬儀が営まれている最中にも拘わらず、国葬反対のデモ隊の行進があった。
要人の葬儀云々を問わず、人の葬儀を侮辱、愚弄する行為は決してあってはならない。
同じ日本人として、非常に悲しく、情けなく思う。

出来ることなら私も、九段下の一般向け献花台に花を手向けたいと思っていたが、叶わず。
残念に思っていたところ、有り難くも、ネットを介してデジタルの献花が出来ることを知った。
早速デジタル献花を送ることにしたい。

デジタル献花プロジェクトのサイトに入ると、BGMの有無を問われますが、「BGMあり」から入りますと、ピアノ演奏の『花は咲く』が流れます。これはおそらく安倍元総理ご本人のピアノ演奏だと思われます。


フォト短歌「菅さんの弔辞」


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