エッセイコーナー
99.来未(くるみ)  2014年9月18日

稲刈り前の、今年最後になるであろう草刈り作業が、どうにかこうにか漸く終わった。
あとは稲刈り作業に照準を合わせるだけだが、今朝はちょっとばかり時間が空いたので胡桃を拾うことにした。
以前は母が拾いに行っていたが、最近は特に歩くのが辛そうだ。

この辺りの食文化では、餅料理が非常に盛んで、お正月は勿論のこと不祝儀のお膳には欠かせない一品である。
また、ここ岩手県南地方は特に、餅文化の長い歴史とともに、先人たちから受け継がれた良質のもち米も多く産出される土地柄である。
品種名では、「こがねもち」「ヒメノモチ」及び「もち美人」が岩手県の必須銘柄となっている。
以前は我が家でも栽培していたが、最近は買った方が安い(うるち米もだが)ので都度買う事にしている。
その餅料理の中で、甘党の私が一番大好きなのが、硬い殻から取り出した胡桃に砂糖をまぶし、摩り下ろしたところに腰の強い餅をよく絡めた「くるみ餅」である。
決して主食にはならないが、デザート感覚か、或いはおやつ代わりの昔風のスイーツといったところだろうか。
勿論私見だが……。

胡桃と言えば、食べ物以外ではミスチルのデビュー曲「くるみ」を思い出す。
歌詞を探れば「くるみ」という女性の歌かと誰しもが思うに違いない。
しかしながら本当の意味は、「未来」という意味だそうだ。
未来の語を反対に書くと「来未」、つまり「くる・み」ということになる。
未来は不透明で不確実だが、その語には「期待と希望」を持って前に進むといったポジティブで明るいイメージがある。

アメリカの作家であり未来学者のアルビン・トフラー は、「未来を読めない人間とは、学ばない人間ではなく、学び方を知らない人間だ」と説いている。
学ぶ気持ちはあっても、学び方を知ることは難しいが、希望に胸を震わせながら、少しずつでもいいから学び方を学んでいきたいものだ。


このPVの意味を知った上でご覧になると感動もひとしおです。


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