エッセイコーナー
294.草を結ぶ  2018年3月10日

「春秋左伝」の故事に、「結草」「草を結ぶ」と云う語がある。
娘を助けてもらった父の霊が、戦場において草を結び、恩人の敵をつまずかせたと云う。恩に報いると云った意味だが、将棋界でも草を結ぶ対局があった。

一昨日、第68期王将戦1次予選の2回戦で、中学生棋士の藤井聡太六段が師匠の杉本昌隆七段と対戦して、見事師匠を打ち負かし、恩を返した。
それにしても凄い新人が現れたものだ。
日本将棋連盟ホームページの戦績表を見ると、2018年3月9日対局分までの勝率では、59勝11敗、なんと勝率は8割4分3厘で断トツの1位だ。
連勝ランキングでも29連勝で1位。勝ち星も59でトップである。

先日はあの羽生竜王を公式戦で下すなど、兎に角凄い。
一昨日の師匠との局面では、如何にも師弟対局らしいと云うか、千日手によって指し直す場面もあった。
藤井六段のさらなる活躍と、将棋界の今後の動向、展望が非常に気になるところだ。


フォト短歌「藤井六段」  


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