エッセイコーナー
515.盛岡藩と戊辰戦争 佐藤竜一著  2020年8月19日

本日、本の返却の為に一関市立図書館を訪れたところ、背中をチョンチョンと小突かれた。ふと、後ろを振り向くと、
一関・文学の蔵で同じ世話人(編集委員)であり、友人の佐藤竜一君であった。
久方ぶりなので、図書館1階の喫茶 Café Journal に立ち寄ることにした。心地の良いほろ苦さが舌乳頭を掠め、清涼感の残るCafé Journalオリジナルのアイスコーヒーをいただきながら積もる話をしていると、徐にバックから一冊の本を取り出した。
新著の『盛岡藩と戊辰戦争』であった。

佐藤君は現在、一関・文学の蔵発刊『ふみくら』の編集長、国立岩手大学の特命准教授を務めながら、宮沢賢治の研究者として多くの著書を世に出している。
最近は宮沢賢治関連以外に、歴史書も手掛け、この度、杜陵印刷出版部より『盛岡藩と戊辰戦争』を刊行した。
これまでに岩手日報や岩手日日、北海道新聞や読売新聞など。雑誌では『歴史読本』や『街もりおか話の特集」などに発表した文章を一冊に纏めたもので、『ふみくら』の第1号から近著の第4号に発表した文章も収録されている。
内容はⅠ宮沢賢治の周辺、Ⅱ盛岡藩と戊辰戦争、Ⅲ文学による街おこしの三部構成となっており、四六判192頁。定価は1,600円+消費税。岩手県内の主要書店で販売されているほか、岩手県外の方は地方・小出版流通センターと云う取次を介して、もよりの大型書店から取り寄せることが出来る。
また、版元の杜陵印刷出版部(電話:019-651-2110)に電話すれば郵送も可能とのこと。

佐藤竜一氏の著書紹介
黄瀛―その詩と数奇な生涯』(1994年、日本地域社会研究所)
宮沢賢治の東京―東北から何を見たか』(1995年、日本地域社会研究所)
日中友好のいしずえ―草野心平・陶晶孫と日中戦争下の文化交流』(1995年、日本地域社会研究所)
世界の作家 宮沢賢治: エスペラントとイーハトーブ』(2004年、彩流社)
盛岡藩 』(2006年、現代書館)
宮澤賢治 あるサラリーマンの生と死』(2008年、集英社)
変わる中国、変わらぬ中国―紀行・三国志異聞』(2010年、彩流社)
それぞれの戊辰戦争 』(2011年、現代書館)
石川啄木と宮沢賢治の人間学』 (2015年、日本地域社会研究所)
海が消えた 陸前高田と東日本大震災』(2016年、コールサック社)
宮沢賢治の詩友・黄瀛の生涯』(2016年、コールサック社)
原敬と新渡戸稲造―戊辰戦争敗北をバネにした男たち』(2016年、現代書館)
宮澤賢治 出会いの宇宙―賢治が出会い、心を通わせた16人』(2017年、コールサック社)
盛岡藩と戊辰戦争』(2020年、杜陵印刷出版部)
ほか、『灼熱の迷宮から』等々、共著多数。


フォト短歌「油ふと夕顔」


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