エッセイコーナー
718.無言の意志「核兵器ゼロを目指せ」  2022年8月19日

最近、なにやらかにやらと、多事多端の為にここ暫く図書館に行けずじまいだったが、一昨日、約ひと月ぶりに一関市立図書館を訪れた。
図書ホールのある2階に上がると直ぐ右手に展示ブースがある。
今年の8月で、広島や長崎への原爆投下から77年目を迎えることもあって、原爆の生々しい写真が展示されていた。

真っ黒に焼け焦げた少年の死体、高熱で皮膚がケロイド状になった少年の写真、被爆写真の象徴とも云える火葬場前に立つ少年。原爆で命を落とした幼い弟を背負い、火葬の順番を待っているあまりにも切ない写真などである。
それらのあまりにも酷く、悲しくも切ない写真が展示されている。
被爆体験者の高齢もあることから、この様な惨事が二度と繰り返されない為にも今後は更に、全国各地、いや世界中でこのような企画が行われ、核兵器ゼロへの運動が更に展開される必要があるのではないだろうか。

1954年3月1日、ビキニ環礁でアメリカ軍の水爆実験により操業中のマグロ漁船第五福竜丸が被爆し、23人の乗組員全員が頭痛や吐き気を訴え、帰国後に原爆症と診断された。死亡者も1名出ている。
そのことを受け、翌年の8月6日に広島市を会場に第1回原水爆禁止世界大会が開催された。
14カ国から国際団体52名、日本からは2,575名が参加し、原水爆の禁止を訴えた。
コロナ禍もあって今年は3年ぶりに開催されたとのこと。

今現在クリミア半島の奪還をめぐり、ウクライナ軍とロシア軍の空爆などによる戦闘が激化しており、ロシアの核兵器使用の可能性を更に高めている。
そんなことは絶対に許すべきではない。
国際連合本部ビルの入口には、核兵器反対の署名が連記されたA4サイズの薄い用紙が置かれているそうだが、高さ3メートルのツインタワーとなり、世界に向け、右や左、赤や白も黒もなく、我々人類に無言の意思を語りかけている。 


フォト短歌「無言の叫び」  


≪return    Tweet   
 スポンサード リンク (Sponsored Link)
  注:当サイトは著作権を放棄しておりません。引用する場合はルールをしっかりと守るようご注意願います。