エッセイコーナー
756.聖ニコラウス  2022年12月4日

師走を迎え、いよいよ2022年も大詰めに差し掛かった。
師走と聞くと、どことなく気忙しさがじわりじわりと込み上げてくる。
新たな年を迎えて大掃除やら年賀状の作成やら、正月の準備やらと・・・。
ただ、しかしながら、実際は少しづつでもやれる時にやってさえいれば、それ程追い込まれることはない。
「忙しい、忙しい」と気ばかりが焦るのは用事をいっぺんに済まそうとするからである。
やれる時にやりさえすれば、どぉってこたぁない。と私はそう自分にいい聞かせている。

12月の行事と云えば、一番最初に思いつくのがクリスマスである。
仏教徒でありながら何故クリスマスを祝うのか、若い頃は疑問に思いながらも、思いを馳せ、楽しみにしていた。
子供の頃の楽しみは朝起きると枕元に銀色の靴が置いてあって、その中にお菓子がぎっしりと詰まっていた。
またそれ以外にも、クリスマスの前に欲しい物をサンタクロースに言葉に出して祈っておくと、「クリスマスの日にサンタクロースからひょっとしたらプレゼントされるかもしれないよ」と母から云われ、妹と二人、真剣に言葉に出して祈ったものだ。
子供の頃の懐かしい思い出の一コマだが、いったいサンタクロースはどこからどうやって来るのかと、疑問に思ったものだ。

調べてみると、サンタクロースはトルコ人だったらしい。
そのモデルとなったのが、キリスト教の主教で神学者の「聖ニコラウス」と云われている。赤い服と帽子に白い髭が特徴的だが、赤い色には意味があるようだ。
赤は、キリスト教に於ける血や愛のイメージカラーであることや、聖ニコラウスは自分の血を流してでも人の為に尽くした、無私無欲で利他愛が強く、犠牲的精神の旺盛な人物だったようだ。
西暦4世紀に実在した人物であり、その墓は、トルコデムレのミラにある聖ニコラオス教会として知られる古代の教会の床下にあったと、最近になって発見されたとのことである。


フォト短歌「最後の花梨」  


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