エッセイコーナー
852.本は読むものではなく引くものだ  2023年9月4日

既に夜長月、寝覚月を迎えたと云うのに、涼しい筈の夜中でさえも寝苦しい日々が続いている。
寝室には一応エアコンもあるが、そもそも私はエアコン自体嫌いな為、殆ど使用したことはない。従ってどうしても寝付けそうにない時は扇風機と云うことになる。今夏はその扇風機が過去にない程出番が多い。
前述したように寝覚めが良い筈の季節の筈だが、いつまで続くのだろうか。
長期予報では雨マークが続いているようだが、それもまた困りものである。

先日の地元紙文化欄に「大宅壮一文庫」のことが載っていた。
大宅壮一(1900~70年)とは、ご存知ジャーナリストの大宅映子さんのご父君であり、昭和を代表するジャーナリストでノンフィクション作家、評論家としても活躍した稀有な人物である。
当時から氏の所有する蔵書数が話題に上ったものだが、改めて記事を見ると約1万2千誌、80万冊を誇るとのこと。
もの凄い蔵書数である。

大宅壮一文庫は民間の図書館として1971年に設立され、誌名や発行時期のみならず、人名やキーワードからお目当ての書籍に辿り着けるそうである。
大宅壮一と聞くと、「本は読むものではなく、引くものだ」と云う金言が脳裏を過る。大宅壮一文庫の所在地は東京都世田谷区。私の息子も2年程前に世田谷に新居を構えたが、コロナ禍もあり未だ一度も訪れたことがない。
機会をみて息子らの新居を訪れた折、是非とも大宅壮一文庫にも足を運んでみたいものである。

昨夜は恒例の手作り冷やし中華をすすりながらポツンと一軒家を観賞した。
北海道南部の一軒家である。
以前は乳牛を飼っていたらしいが、今は家庭菜園などに汗を流しながら、自由な老後生活を満喫しているようである。
敷地内で特に目を引いたのは500本のヤマアジサイ。草刈りなど手をかけた敷地内に整然と林立していた。
5・6月の開花時期はさぞ見応えがあるのではないだろうか。

家主の趣味の一つに映画鑑賞があるとのことだが、一室をシアタールームに改造し、特大のモニターを配置、BOSEのスピーカーを初め音響機器もかなり充実していた。
それにDVDの数も半端ではなく、1000枚以上所狭しと配架されていた。特にアクションものやファンタジーものが好みとのことで、私と趣味が合いそうである。
番組スタッフが折角なので何か1本流してみて欲しいとの要請に、特大モニターに映し出されたのがインド映画の『バーフバリ』だった。益々共感の持てるポツンと一軒家の家主であった。


フォト短歌「大宅壮一文庫」

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