エッセイコーナー
125.それぞれの4月  2015年4月2日

別れ、そして出会い、卒業、そして新たな門出の季節となる年度初めの4月。
人それぞれ、色んな思いや期待に胸膨らませながら、希望や不安を抱きつつも、自分なりの4月を各々迎えていることだろう。
『Boys, be ambitious』
『青年よ、大志を抱け! それはお金のためでも、私利私欲のためでもなく、また世の人間が名声と呼ぶ空虚な志のためでもなく、人が人としていかにあるべきか、その道を全うするために 大志を抱きなさい』と、ウィリアム・スミス・クラークが、札幌農学校(現・北海道大学)1期生らとの別れの際に云った有名な言葉である。

昨日一斉に、新卒者を迎える式典が日本各地で行なわれた。オリジナルの入社式や、伝統を重んじながらの厳粛な儀式の入社式など、十社十色、各社様々な形式で行なわれた。
なかでも、オフィスで働く前に現場体験ということで、革靴にスーツ姿で畑に入り、土中に埋めてある入社証書を掘り起(収穫)こす企業があった。
新入社員は土の事や栽培方法、収穫の手順などを教わり、収穫するなど、現場での体験をしていた。
面白い企画であり、新入社員からのウケもかなり良かったようだ。

入社後の業務は、部外者である私には見当もつかないが、デスワークのみではなく、スーツや革靴を作業着や長靴に取り替え、鍬や鋤を持って畑に出て、汗を流し、土塗れになりながらも野菜を育てる経験を積むことにより、農業の尊さを肌で学び、企業の持つ社会的意義を理解し、ひいては企業の業績UPにもつながるのではないだろうか。
私の息子も、なんとか無事に、おまけに名誉ある賞まで頂戴して卒業できたが、社会人として入社式に臨むまではもうちょっと時間がかかりそうだ。



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