エッセイコーナー
748.小惑星の軌道をそらす実験とは  2022年11月10日

ひと月程前の新聞にあった「小惑星の軌道をそらす実験実施(NASA)」との記事を思い出した。
将来、小惑星などが地球に衝突する懸念があることから、小惑星に無人宇宙船を衝突させ、軌道をそらす実験をしたとのことだった。
その記事を読んで真っ先に、「ミス・ア・シング」が耳奥に響いてきたのだった。
それもエアロスミスの声ではなく、今から25年程前、当時平泉の小・中学校に外国語指導助手(ALT)としてアメリカのミシガン州から来日していた、トーマス・ゼライア君の声が脳裏に響いたのである。

彼は平泉に滞在している間、私が営むトレーニングセンターのメンバーとして汗を流していた。
当時は「日米親善」を大義名分として、事あるごとに酒肆暖簾をくぐったものである。
最初は居酒屋か焼き鳥屋、焼肉屋で呑んでは食べ、食べては飲み、二次会や三次会は決まってスナックでのカラオケ三昧だった。
そのカラオケで、トーマス君の18番が前出の「ミス・ア・シング」である。
とは云っても、本人にとっては18番か否かは定かではない。我々が彼に無理やり歌わせた、と云うのが真実ではないだろうか。高音域の声量を誇るトーマス君にピッタリの曲だったからだ。
その「ミス・ア・シング」は、ブルース・ウイルス主演の『アルマゲドン』の主題歌である。

ひと月程前の衝突実験はSFさながらの実話である。決して虚構の映画などではない。
その結果として、小惑星の軌道をそらすことが出来たや否や、結果はひと月以上かかるとのことだが、そろそろその実験結果が出てくるのではないだろうか。
確かに、小惑星などが地球に衝突するのを人工的に避けることは大変心強く感じる。
しかしながら一方で、衝突した破片が地球に向かって飛んでこないかなど、世界各国に説明し、了解をもらった上での実験だったのだろうか。
また、なんと云っても、「過猶不及」神の領域にまた一歩、踏み込んだのではないかとの懸念を、ふと新聞記事を読んで思ったものだった。


フォト短歌「黄を増す銀杏」 フォト短歌「紅葉楓」  


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