エッセイコーナー
394.ホワイト国  2019年7月12日

日本政府は大阪サミットが終わって間もなく、韓国に対して半導体材料の輸出管理強化の発動に踏み切った。
徴用工問題への報復措置ではないと日本政府は言及している。
それに対して韓国政府は、韓国企業に被害が発生した場合、対抗措置を講じると論及し、対抗姿勢を崩さない様子だ。
我々日本国民としては、昨年10月の元徴用工問題での日本企業への賠償命令、昨年11月の慰安婦財団の解散決定、昨年12月の火器管制レーダーの照射事件、今年2月の天皇陛下への謝罪要求などなど、我々日本人の国民感情を逆撫でするような韓国側の行為に、甚だ不愉快であることは否めない事実である。

精算済みである筈の過去の遺恨を、いつまでもぶり返そうとする韓国側の不寛容な姿勢に、憤慨とともに悲歌慷慨な心境であると云わざるを得ない。それは一部の排他主義者だけの話では決して収まるものではない。
特に、天皇陛下への謝罪要求は言語道断である。我々日本国民にとって、天皇陛下は親族以上の存在である。
ただ、しかし、かと云って唐突に韓国のみをホワイト国から除外し、突然なる経済制裁はいかがなものであろうか。
前述のとおり、菅官房長官は記者会見で「徴用工問題への対抗措置ではない」と言及していたが、過去の不寛容な韓国側の対応に、誰がみても対抗措置だと思うのはごく自然の見方であろう。

だとしても、その手順が大事であって、やぶからぼうに制裁を加えるのではなく、前もって水面下で動き、予め知らしめておくべきではなかったのか。
対抗措置であるとはっきり云ってもいいと思う。前もって意思を示すべきではなかったのか。
韓国側の反発や日本の世論がざわつき始めた今になって、日本政府は輸出管理強化の発動やホワイト国返上の理由を、韓国企業が軍事転用可能な半導体材料を隣国などに横流しをしているとし、それを理由としているようだが、アメリカのマスコミが安倍総理はトランプと一緒じゃないかと、揶揄されても致し方ないのではないだろうか。

人間である以上、感情的になるのは致し方ないのかも知れないが、個人間の問題ならまだしも、国家間の問題に感情論を持ち込んでは絶対にいけない。一歩間違えると大変な事態に発展する。
お隣さん同士、いがみ合ってばかりでは息が詰まってしょうがない。
お互い、冷静になって、大人の対応を願うばかりである。


フォト短歌「しかつめ」  


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