エッセイコーナー
527.ドローン花火  2020年9月21日

今年の夏も暑かったが、秋彼岸を迎え、昨日今日は随分と涼しくなった。
夏の風物詩と云えば、やはり初めに思い浮かぶのが花火だろう。
花火会場となる各地の河川敷は大いに賑わい、夏祭りの代名詞として夏の夜空を綾なすのだが、今夏は残念にも、コロナ禍のもと殆どの夏祭りは中止。打ち上げらたのはごく一部に過ぎなかった。
なんとも寂しい一夏であった。

花火と云えば、最近俄かに注目を集めているのが、火薬を一切使わない花火、ドローン花火が注目を集めている。
日本では3年前、長崎のハウステンボスで夜空を彩ったインテル社の「光のショー」が話題となった。
その後日本ではあまり登場しなくなったように思われたが、やはり値段が高く、採算面の問題のようだ。
しかしながら今後は、日本でもかなり増えるのではないかと目されている。
と云うのも、中国の南東部、香港と隣接する近未来都市「深圳市」には、ファーウェイやテンセント、アリババなどの巨大企業を初め、世界でも最先端の技術を誇る企業が集まっている。なかでも、ドローンの世界最大手と云われるDJI(大疆創新科技)社をはじめ、600社を超えるドローンメーカーが深圳市に集中している。価格競争も相俟って性能の良いドローンが低下価格で手に入るとのことだ。

そのことから、今後の花火大会では火薬からドローンに取って代わるのではないかと思われる。
確かに、GPSを利用し、プログラム次第によってはどんな形にも対応できる。数を増やせば無限に広範囲な大輪を咲かせることが可能となる。火薬を使わないことから安全面でもかなり有利だ。
しかしながら、花火の良さは「光」のみにあらず。ドーンドーンと腹筋を揺さぶるような「音」に快感と魅力を感じるのである。その本物の音まで再現できるや否や。是非とも、本物の花火の灯りが消えないことを願いたい。


フォト短歌「一関の花火」


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