エッセイコーナー
504.後藤新平を見倣ってほしい  2020年7月13日

九州地方での記録的な豪雨災害、映像を見る度に心が痛む。
天気予報によると東北地方でも雨マークが続いているが、水と云うものは有難くもあり、恐ろしくもある。
先ずもって不運にも命を落とされた御霊に対し、哀悼の誠を捧げるとともに、被災され家屋の流出、倒壊を余儀なくされた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

記憶にないほどの大きな災害に見舞われる今日、今後どのような天災、人災に見舞われるのであろうか。
東京では第2波とも思える新型コロナ感染者が増え続けている。
政府首脳からは自治体の責任を問う、まさに責任転嫁、押し付けともとれる声すら聞こえてくる始末。
本来なら、いち自治体の問題ではなく、国が責任を持って主導して然るべきだと思うのだが。

わが岩手県出身者で、今から125年前、壮大な水際対策で日本を救った人物がいる。
医師であり、当時、陸軍検疫部事務官長であった後藤新平(1857~1929)その人である。
日清戦争の終結後、コレラやチフスと云った疫病が流行していた中国大陸から、日本兵23万人が帰還する際、僅か3か月あまりで検疫を終了させ、日本本土での蔓延を防いだ。
後藤新平の突出した指導力により、臨検と感染者に対する迅速な処置が施された。

新型コロナ禍での、中国武漢の隔離用医療施設の突貫工事を彷彿とさせる隔離施設を、瀬戸内海の3つの島に急ピッチで建設させた。
消毒部14棟や停留舎24棟、避病院16棟や統括用事務所、兵舎及び炊事場、トイレなどなど、139棟もの壮大な施設建設を僅か3か月でやり遂げたとのこと。
陣頭指揮を執る後藤新平は、43日間も寝床についてはいなかったと云う。

後藤新平は前代未踏のこの大検疫から多くを学び、感染症のリスクを減らす上で重要な、水際対策はもとより、上下水道などの衛生的な住環境の整備、更には国民皆保険への布石を打ったとのことである。
この国民皆保険について、医療先進国であるアメリカでは、現在コロナ感染者が急増しているようだが、これは前政権下での良案を頭ごなしに否定し、暴政を許した結果であろうと思えて仕方がない。
日本も同じ轍を踏まぬよう、しっかりと感染拡大を防ぐ、聡明で明敏、徳望を備えたリーダーの指導に期待したい。

新型肺炎で思い出す後藤新平の125年前の「大検疫」
新型コロナウイルス国内感染の状況>>


フォト短歌「洪水」  


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