エッセイコーナー
234.人と犬  2017年3月31日

海外では訳の分からない大統領の強行発言が波紋を呼び、日本では森友学園問題で与野党相乱れての丁丁発止と、相も変わらぬ御託論争に幻滅を覚えるばかりだ。
しかし、世の中それ程捨てたもんじゃない。光明のさす、明るく感動的な話題もある。

新横綱の稀勢の里関が、左肩の大怪我をものともせず、見事逆転優勝を飾った。地元茨城県民のみならず、3月26日の夕方は日本中が感動の渦に飲み込まれ、沸き返ったのではないだろうか。
我が家でも、米寿に近い両親が、テレビに齧り付きながら歓声を挙げた。言葉にならない程の歓びようであった。
おそらく日本中のお茶の間でも同じような光景が展開されたのではないだろうか。
明るい話題と云うよりかは、感動的な話題と云った方が正しいのかもしれない。

感動的な話題と云えば、海外でも、人間と犬の絆の深さを物語る感動的な出来事があった。
先日、アメリカのミシガン州で、3歳の女の子が犬の導きによって命が救われた。ミシガン州はアメリカ北部に位置し、3月の気温は日中でも氷点下になることは珍しくない。
3月17日午前11時頃、ミシガン州に住むエスカノーバさんの飼い犬「ピーナッツ」が、突然猛烈な勢いで吠え始め、階段の登り降りを何度も繰り返すなど、普段とったこともない異様な行動をみせたのだそうだ。家族にはその理由が分かろう筈もなく、不思議に思っていたところ、ガレージに居たその家のご主人が、愛犬ピーナッツを外に連れ出すと急に鳴き止んだそうだ。そして外に出たピーナッツは、ご主人を家の裏手に導こうとする仕草をみせ、それに気づいたご主人は青ざめたそうだ。

視線の先にある溝の中に、女の子が裸で、身体を丸めながらブルブルと震えていたのを確認したそうだ。
早速救急車を呼び、地元の警察に通報したそうだが、その女の子の家庭はかなり荒んでいたとのことで、結局、もう一人の姉妹も無事に保護されたとのこと。
実は、その女の子を救ったピーナッツも、前の飼い主から肋骨や脚を骨折させられるなどの酷い虐待を受けていたのだそうだ。その後施設に保護され、現在の優しい飼い主に引き取られ、大切に飼われているとのことだ。
なんとも酷い話であり、また、実に感動的な話ではないだろうか。


フォト短歌「心の友」  


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