エッセイコーナー
164.鍵とライト  2016年1月10日

私は鍵を失くしたことがない。いや、ないと云ってもここ30数年来のことだ。
それ以前は2か3個失くした記憶がある。それではまずいと思い、無くさない方法はないものかと色々思いあぐねたが、結局、無くし難くするには目立たせる方が良い。
早速大きめのカタビナを購入し、自動車や事務所、自宅の玄間やロッカーなどなど、ありとあらゆる鍵をひとまとめに纏めることにした。
勿論それもろとも、その塊自体を無くしてしまっては元も子もないが、ここ30数年来、一度も置き忘れたこともなく、
一個の鍵も無くしたことがない。

ただ難点としては、重いこと。置いた時などは音が喧しいこと。それにガサばることだ。
出かける際は、いつもズボンのポケットがその鍵群の定位置だが、入れた方のポケットはかなり膨らんで見え、決してスマートではない。何しろ重量感がある。
右利きなので殆どは右ポケットに収めるが、若干だが右足に重心が傾く感覚も否定できない。何しろ以前は500g程あっただろうか。今では極力減らしてはいるものの、それでもまだ400gぐらいはあろうか。

そんな重量感と見栄えさえ気にしなければ、これ程便利なものはない。何故ならば鍵だけではないからだ。
懐中電灯(ライト)やドライバー(プラス用)、USBメモリーやボールペンなども一緒にぶら下げている。勿論全てコンパクトな物で統一している。最近はLEDの開発により、ライトはコンパクトで、しかも明るくて高性能なものが出回っている。
以前は喫煙していたので、ライターや携帯用灰皿まで一緒にぶら下げていたことがあった。

利点としては、まずなんと云っても無くし難いこと。それと、前述した難点の一つの喧しさは、逆に利点でもある。
手に持って左右に振るとジャラジャラしてうるさいが、存在感と、何故か安心感を与えてくれるのだ。
特に懐中電灯(ライト)は非常に重宝である。鍵穴を探す時などは勿論だが、夜は足元を照らし、物を探す時なども非常に助かっている。値段は全て100円だ。

5年前の東日本大震災の時などは、この100円ライトに非常に助けられた。何しろ電気が一週間近くも止まっていた。
手元や足元のみならず、心までもが照らされたような気がしたものだ。
そんな経験からか、それ以来懐中電灯の収集家?になった。勿論その殆どが100円ライトである。
今もズボンの右ポケットをふくらませながら、右肩がちょっと下がり気味に、ジャラジャラと音を微かにこぼしながらひょうひょうたんたんと歩ている。
因みに、カタビナには10個以上の鍵と一緒に、タイプの違う3個のライトがぶらぶらとぶら下がっている。


 



≪return    Tweet   
ブックオフオンライン