エッセイコーナー
289.及川和男先生“市勢功労受賞祝賀会”  2018年2月11日

本日、ベリーノホテル一関を会場に、及川和男(84)先生の市勢功労受賞祝賀会が開かれた。
及川先生は平成25年から3年間、一関市立図書館名誉館長を務められ、一関ゆかりの文人の顕彰や市民の読書意欲の向上、読書環境の整備、また、地元一般市民を対象にエッセー上達講座の開講など、文化の向上や文芸の伝播に多大な貢献をされておられる。
また、代表作の『村長ありき』や『森は呼んでいる』 (新創作児童文学)を初め、数多くの著作を発表され、今尚健筆をふるっておられる。
また、先生が会長を務める「一関・文学の蔵」では、今月の上旬、年間誌『ふみくら』の創刊を実現させた。

本日の祝賀会には、歴代の一関市教育長や現教育長、歴代の一関市立図書館長や現館長をはじめ、岩手県在住の作家仲間や『ふみくら』の原稿執筆者など、大勢の出席者で賑わった。
祝賀会は式次第に則り、一関市立図書館千葉秀一館長の開会の挨拶に始まり、一関市本寺地区の伝承芸能「鶏舞」の演舞。そしてプレミアム講演として、『余白の力』を演題に及川先生の講演が始まった。

近代までの短歌の詠草について、一般的には一行書きが基本だが、石川啄木は3行書きに、宮沢賢治は4行書きを試みるなど、余白を活かそうとした。(つまり「行間を読ませる」ことに余白を利用したと私は解釈した)
また、李禹煥の『余白の芸術』に触れ、余白感を哲学的に捉えるなど、洞察力を大いに刺激する内容もあった。
更には、ビクトール・E・フランクの三つの価値(創造価値、体験価値、態度価値)に触れ、東日本大震災で突きつけられた根源的な問いや、地域おこしとしての方向性を示唆しておられた。

また、明治9年の一関大火にも触れられた。
明治9年7月、明治天皇が東北地方を行幸の折、その経路に一関もあった。ところが、一関はその年の4月と5月、2度に渡る大火事に見舞われ、500軒以上もの家屋焼失を出すなど燦々たる状況にあった。
本来ならとても天皇をお迎えできる状況にない筈だが、夜間の足明かりの為(?)にの、大量の蛍を集めて、明治天皇を迎え入れたと云う。
その光景を、「風流の極み」として、言い伝えられているようだ。

祝賀会は及川先生の講演の後、小菅一関市教育長、藤堂前教育長、小野寺篤前一関図書館長のお三方による祝辞が述べられ、花束贈呈、そして乾杯、祝宴へと進んでいった。


フォト短歌「来光」  

祝賀会の様子(その他の写真)>>


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