エッセイコーナー
190.頭痛の種  2016年5月23日

田植えが無事に終わり、日に日に丈を伸ばして色濃くなる雑草に悩まされる今日この頃。いよいよ本格的な草刈り作業が始まった。
平野部ならまだしも、我が家の圃場は中山間地にあるため、傾斜のきつい土手草刈りが毎年頭痛の種となっている。
除草剤は出来るだけ使いたくないことから、休耕地や減反地の平坦部は父が担当する乗用草刈機で作業を進め、傾斜部は私が担当して手動の草刈機を使って行 う。しかしながら、年々膝や腰への負担がきつくなるのを痛感しており、いよいよ傾斜地用草刈機の購入を検討せざるを得ない状況になってきた。
しかしながら安い買い物ではない。

景観や環境等への配慮と云った理想論的精神性の追求は兎も角として、実質的な生産性は見込めないのが現状で、採算面について云えば、赤字、逆ざや、経費倒れということになる。
昔と比較して、草刈機の普及によって作業は一段と楽になったはいいが、昔は刈る必要のなかったところまでもが今は刈る対象となっており、綺麗に刈るのが当たり前になってきている。
見方を変えれば無駄な作業が多くなったのも事実である。
中山間地の稲作では、高収入、高収益なぞ期待はできないが、採算性を度外視しなければ、中山間地の農村を維持、存続できないと云った切ない現実を改めて考えさせられる昨今である。。

昨日、私の好物の一つ、夕顔を植えた。
施肥、畑打ちの後、黒マルチを張り、買ってきた苗を3本、1m間隔で植えた。今までは畑の傾斜に沿って縦列に植えていたが、今年は南向きに横一列に植え、 燦々と降り注ぐ太陽の光を均一にあててみることにした。フォト短歌では収穫の時期を秋と詠んでしまったが、夕顔の収穫期は夏だった。
今年はラニーニャの発生が予想され、今夏は観測史上最も暑いのではないかと懸念されているが、収穫した夕顔を味噌で煮込み、冷ましてから冷たいご飯の上に山盛りにして豪快にかっこむ。想像しただけでもヨダレが出そうだ。夏バテ防止になるや否やはまた別問題だが……。


フォト短歌「夕顔」  
2014年の夕顔日記>>


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