エッセイコーナー
833.私の回想及び備忘録「独りごつ ぶつくさぶつくさ」第二弾  2023年7月12日

今、みちのくあじさい園では現在佳境を迎えている。
そのあじさい園の園主、伊藤達朗さん家は、古くは代々大肝煎として地域の世話役を務め、我々近在に住む伊藤家の総本家であり、我が家は今から約400年程前、孫の一人を伴って隠居、分家した家である。
直系の分家では一番古いとされる。
因みに我々伊藤家は、奥州藤原氏の流れを組むと云われ、昔で云う郷士として先祖伝来の土地を受け継ぎ、山間鄙村の郷邑で静かに暮らし、今尚守り続けている。

総本家の伊藤達朗さんは、現在みちのくあじさい園の園主として多忙な毎日を送っているが、以前は、土地を所有していたこともあり、昭和30年代から40年代に賑わった東光デパート(初代代表取締役社長は祖父の伊藤新右衛門)を経営していた。
昭和42年12月、火災に見舞われるなど、経営が困難となり11年後の昭和53年に閉店を余儀なくされた。
今ではビル4Fに「FMあすも」、3Fは一関公民館、1Fには新鮮館おおまちが入る「なのはなプラザ」として一関市民の憩いの場となっている。

みちのくあじさい園は今から40年程前の1983年、所有する山林に、長男の出生を記念して紫陽花を植栽したのが始まりだと記憶しているが、それ以来、年々種類と数を増やし続けている。
現在では15ヘクタールの杉木立に、4百種4万株以上と控えめに公表しているが、実際には5百種6万株以上のあじさい花群が、季節になれば咲き誇っている。
また、あじさいのみならず、5月は50種350株以上のシャクナゲ、6月には珍しいカルミアも観賞できる。

特にカルミアは、日本では非常に珍しく、詳しい文献もないそうだ。
2020年時点では15種250株(毎年増やしている)のカルミアを育てており、前年の2019年6月、日本初のカルミアまつりを開催して以来、毎年開催し続け、メインのあじさい祭りへと繋いでいる。
園主の伊藤達朗さんは、国土緑化推進機構認定の「森の名手・名人」にも認定されており、また、当あじさい園は日本アジサイ協会より「日本一」の認定を受けている。
おそらくは、あじさいの種類や株数では他にも多い観光名所があるのかも知れないが、園内の遊歩道の整備やトイレ(シャワー付きトイレ)の併設、所々に飲食可能な休憩所を設け、足の不自由な方や高齢者、或いは歩きたくないと云う方の為に、ガイド付きの乗用カートも用意されているなど、総合的な評価で「日本一」に認定されたものと思われる。

閉園は7月24日(月)の予定だが、今後の見どころとして、園内南側の「あじさい畑」や西側の深山(みやま)コースの杉木立に囲まれたアナベルの群生、それになんと云っても紫陽花山荘直下の「あじさいの池」が見どころである。
あじさいの池は100㎡の池面に約5000輪もの切り花を浮かべる。
その様はまるでフランス印象派の画家、クロード・モネ の「ジベルニーのモネの庭、アイリス」や「睡蓮の池」、或いは島根県松江市の「由志園」を彷彿とさせる。
以前は閉園4・5日前から浮かべ始めていたが、今年は早くも一昨日から浮かべ始め、訪う人たちの心の琴線にしっかりと触れているようである。

<みちのくあじさいまつり>
場 所:〒021-0221 岩手県一関市舞川原沢111
電 話:0191-28-2349(開園期間中のみ)
時 間:午前8時~午後5時(最終受付4時)
料 金:大人(1,000円)小中学生(200円)幼児(無料)
期 間:6月24日(土)~7月24日(月)予定


フォト短歌「あじさい色を増す」 フォト詩歌「あじさいの池」
     
 


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